週刊文春連載エッセイ、林真理子さんの「夜更けのなわとび」。2021年11月11号は、話題の小室圭さんと眞子さんの結婚記者会見にふれています。そこには皇室はもちろんお二人を非難するわけでもなく、林さんが抱く「被害者の言語」なるある疑問について、林流の自然で流れるように読みやすいエッセイが問題の本質を語っています。一部引用にてご紹介します。

 

夜更けのなわとび

言わずと知れた週刊文春の林真理子さんの連載エッセイ「夜更けのなわとび」。

週刊文春

「夜更けのなわとび」は、1983年より続く”時代を映すエッセイ”なのです。なんと、ギネス世界記録に公式認定されているのです。それもそのはずです。毎週発売の週刊文春に、最多掲載回数の実績が今なお続いているのですから。

文春によりますと「夜更けのなわとび」は、1983年8月4日号に「今宵ひとりよがり」の題でスタートとあります。後に、「今夜も思い出し笑い」、「マリコの絵日記」と変遷を経て現在のタイトルで約17年にわたって掲載されているのです。

なお「夜更けのなわとび」はこれまで34冊が文庫化され、文庫の累計発行部数は426万部にのぼるとあります。週刊文春 2021年11月11日号[雑誌]

林真理子さん「夜更けのなわとび」は、もはや列記とした作品であります。

林真理子さん

林真理子さんのプロフィールはこちら、引用してご紹介します。

林真理子さんは小説家、エッセイスト。1954年4月1日山梨県山梨市生まれ。日本大学芸術学部卒業後、コピーライターとして活躍。1982年に刊行された初のエッセイ集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」がベストセラーとなる。1983年7月より、習慣文集で現在も続くエッセイの連載を開始。有限会社林真理子企画事務所代表取締役、日本文藝家協会理事長、菊池寛賞受賞。

 

毎週発売の週刊文春に連載でギネス世界記録認定の林真理子さんのコメント。

私の名前が多くの人に知ってもらえたのはこの「週刊文春」の連載エッセイのおかげです。エッセイネタがなくて辛いらい時もありましたが、37年間続けることができてうれしいです。応援してくださった読者の皆さま、支えてくれた編集部に感謝しています。健康に気をつけて、あと20年くらい連載を続けていきたいと思います。

※ギネス世界記録
記録名:Most unique essays published in the same magazine by an individual
記録数:2020年7月2日時点で1,655回

被害者という言語(夜更けのなわとび)

週刊文春(2021.11.11号)の「夜更けのなわとび」は、現在話題の小室圭さまと眞子さまの結婚記者会見から。

無視という祝福をさし上げるつもりが

小室圭さんと眞子さんの結婚記者会見について林真理子さんは触れるつもりはなかったらしい。それもそのはず、林さんのこの件については「無視という祝福を差し上げたい」というスタンスであったと本エッセイでご紹介されています。

それが友人からの「眞子さま、すごく怒っていたよね」のLINEでそういうわけにもいかなくなったようです。週刊文春(2011.11.11号)の「夜更けのなわとび」には冒頭から無視するわけにはいかなくなった展開がドラマチックにもエッセイははじまります。

 

気になってYouTubeで会見を見た林さんはすぐさま「残念だなァ」と口にされていた。

ちゃんと相談する人がいなかった!?

世間では「もういいじゃん。祝福してあげましょうよ」という空気が流れていながらも、ネットがそうは許さない。ネットのコメントにはあまりにも誹謗中傷が殺到し一時ストップしてしまう異常事態にもふれながら、怒り、恐怖心さえおぼえた眞子さんに対して林さんはこうアドバイスをはじめる。

お二人にたいして、ちゃんと相談する人がいなかったのか、プロのアドバイザーや危機管理専門家などでなくてもいいから、世間がわかった大人に相談したらこんなことにはならなかったのではないかと綴っている。

そして、「被害者であることを強調してはいけませんよ。それをふりかざして自分への避難をかわそうとするのは、人間を小さくみせますから」と明言されているのです。

 

被害者であることを強調してはいけませんよ。

身体障碍者のエピソード

本エッセイは、身体障碍者のある車いすの女性が、子供さんやヘルパーさんと一緒に小旅行のエピソードを引き合いに語る。目指すは無人駅、手前の大きな駅に行き事前に介助を求めたが、その駅は階段しかないので途中の駅までしか案内できないこと、途中でタクシーを利用することを提案された駅員さん。彼女はこれにたいして乗車拒否されたと怒った。

結局、4人もの駅員さんが無人駅にきて、車いすを階段から降ろしてくれた一連の様子をご自身のブログにアップしたところ大炎上となってしまった。障碍者のわがままきままが極まれ、クレーマーでもあり駅員さんへの感謝の念がないと。これに対してアップした本人は、「感謝がないというけれど、健常者の人はいちち駅員さんに感謝しますか」と反撃開始、やがてネット被害の法整備を求める会を立ち上げたと新聞ネタ。

 

障碍者の交通機関利用、社会に出ることの困難さが議論されるべきなのにと林さんは嘆く。

同じような疑問

林真理子さんはエッセイで、小室圭さんと眞子さんをけして非難しているわけではないのです。

林真理子さんの抱く疑問

林真理子さんはご自身だったらと前置きをしながら、会見について意見を述べています。私だったらまず、母親の金銭問題について、「ご厚意に甘えていた私たちも確かに軽率でした。(中略)一方的にマスコミに情報を流す元婚約者の方に、強い不信感を抱き今までのような感情を持てなくなりました。それがすべてのきっかけでした」と、さりげなく相手の非に触れるだろうと。

この結婚を実現すべくご自身の努力と今後の見立てを、どうか私たちを暖かく見守ってくださいと強い視線を向けたら多くの人が納得するのではないかと林さんの視点は、やがて問題の本質のズレを指摘されていく。やがて一部の人たちは「一人の女性の自立を妨げ、こういう不幸を強いる皇室がいけない」と言い始めるのは疑問であると。

 

障碍者の女性のエピソードと小室圭さん眞子さんの会見も同じような疑問を感じると林真理子さん。

国民の抱く皇室の素朴さ

「単純に皇室の方々を見て、素敵に憧れる感情は皇室が国民の素朴さによって支えられてきた」と林さんのエッセイは続きます。国民のこの素朴さに会見の二人はアピールすべきであったと。

アピールする方法はいくらでもあったはず。なのに被害者となって他者を弾劾してしまった。眞子さんは気が済んだかもしれないが、皇室はこれからも存在するのだから、それがわからないお二人はいかにも若く未熟であったと本エッセイは結ぶのです。

「被害者であることを強調してはいけませんよ。それをふりかざして自分への非難をかわそうとするのは人間を小さく見せますから」と。

 

問題は、「被害者という言語」にある。

 

 

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私の感想

私が勝手にタイトルをつけて自身が活用している「4つの窓」という考え方があります。どこで知ったのか、仕事など常に意識しているものです。4つというのは「立場」「目的」「空間」「時間」の4つの枠のことです。

林真理子さんの本エッセイで言えば「立場」とは、車いすの女性のそれであり、結婚記者会見の小室圭さんと眞子さんの背景にある皇室の立場で物事を考えることになります。

車いす女性の「目的」は駅員さんを非難することでもネット被害を訴えるものでもなく、駅員さんの支援や身体障碍者の身でも楽しく小旅行ができたことであり、その感謝をお伝えすることであったはず。圭さん眞子さんの会見もマスコミを非難する目的ではなかったはず。

「空間」とは、圭さんのお母さんのことや、眞子さんの皇室から離れるという現実など状況を広い視点で見る視点であり、「時間」とはまさに「いつ」をフォーカスする視点でもあります。

林真理子さんの本エッセイには、被害者という立場、弾劾するという目的、自分の気が済めばいいのかという空間的視点、そしてそれは「今」が最適かという見立てを盛り込んで本質を見抜いているように思えたわけです。

 

本エッセイの「被害者という言語」という林真理子さんのフレーズはまさに「4つの窓」の総括に思えます。

 

(marusblog記事紹介)

http://marus.info/life-country-marusblog/

http://marus.info/nurturing-sports-child/

http://marus.info/fool-wall-marusblog/

今回のまとめ

週刊文春(2021.11.11号)に林真理子さん連載の「夜更けのなわとび」は、小室圭さんと眞子さんの結婚記者会見に触れています。この「夜更けのなわとび」は、統一誌連載のギネス世界記録を公式認定されて最多掲載回数の実績は今なお続いている知る人ぞ知る超ロングセラーのエッセイです。

ご紹介した本エッセイは小室圭さんと眞子さんを非難するものではけしてなく、林さんが紹介の車いすの女性のエピソードも含めて、被害者の立場で物事を言う「被害者の言語」について考えさせられるものでありました。

「被害者であることを強調してはいけませんよ。それをふりかざして自分への非難をかわそうとするのは人間を小さく見せますから」と林真理子さんのアドバイスに、大人として学ぶべき人それぞれの立場で学ぶ本質があるのではないでしょうかと、本ブログでご紹介した次第でした。

 

「夜更けのなわとび」が、週刊文春での連載世界ギネス記録の公式認定がうなずけます。

 

いかがでしたでしょうか?

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