「君たち、これにハマっちゃダメだよ」——iPhoneの生みの親、スティーブ・ジョブズが自分の子どもたちにiPadを使わせなかったという話をご存じでしょうか。意外かもしれませんが、テクノロジーの最前線にいた彼ほど、その“負の側面”を知っていたのです。スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンによるベストセラー『スマホ脳』は、スマートフォンが現代人の脳に与える深刻な影響を、科学的根拠に基づいて警告しています。本記事では、この本から学べる知見を、仕事や日常生活に活かすためのヒントとして、エッセイ風にまとめてみました。あなたのスマホとの付き合い方、見直してみませんか?

スマホは“現代のタバコ”!?

ある日、通勤電車で周囲を見渡すと、
ほとんど全員がスマホの画面に夢中。

まるで吸い込まれるように指を動かし、
スクロールしている。

まさに“現代のタバコ”だな、
と感じました。

 

『スマホ脳』によると、
スマホの通知音は、
脳に「ドーパミン」という快楽物質を出させるトリガーになっています。

これはギャンブルや薬物と同じ仕組み。

だからこそ私たちは、
LINEのピコーン、
SNSの「いいね!」に抵抗できないのです。

 

仕事中にスマホをチラ見するたび、
集中力が削がれ、
元に戻るまでに15分以上かかるというデータも。

あなたの“ちょっとだけ”が、
実は思考力の足かせになっているかもしれません。

SNSがもたらす“比較地獄”と幸福度の低下

SNSを見るたび、
誰かの充実した人生がタイムラインに流れてきます。

旅行、自撮り、華やかな食事、
素敵なカップル……。

それを見たときの私の心の声は「へえ、いいなぁ」ではなく、
「なんで自分は……」でした。

『スマホ脳』では、
SNSが人の自己評価を下げ、
うつや不安を引き起こす大きな要因であると警告しています。

これは“比較”が引き起こす心の病。

 

実際の自分と、
誰かの「盛られた理想像」とを比べてしまうことほど、
不毛なことはありません。

SNSを使う際は「見ない時間を決める」、
「投稿しない日を作る」といった、
“心の防衛策”が必要です。

私はSNS断食の日を設けてから、
気持ちがふっと軽くなりました。

脳にとって“最強のメンテナンス”は運動

スマホから距離を置こうと決めた日、
試しに散歩を始めました。

最初はちょっと面倒。

でも歩き始めると、
なぜか頭の中がすっきりしてきて、
良いアイデアも浮かぶようになる。

これ、実は科学的に正しい反応だったのです。

『スマホ脳』によると、
運動は“脳の栄養剤”。

 

特にウォーキングのような軽い有酸素運動は、
記憶力や集中力を高め、
ストレスを和らげてくれるのです。

スマホから離れ、
自然の中で歩く。

それだけで脳はリフレッシュされ、
本来のパフォーマンスを発揮できるのです。

仕事の合間に10分歩くだけでも、
驚くほど頭が冴えてくるのを実感するのです。

今回のまとめ

私たちはスマホの便利さに依存しながら、
脳の機能や心の健康を知らず知らずのうちに蝕まれています。

『スマホ脳』が教えてくれるのは、
「テクノロジーを否定すること」ではなく、
「付き合い方を見直すこと」の重要性です。

通知をオフにする、
SNSの使用時間を制限する、
そして運動や自然と接する時間を意識的に増やす。

そうしたちょっとした習慣が、
仕事の効率を上げ、
心の安定につながっていくのです。

 

ジョブズが自分の子どもにiPadを使わせなかったのは、
決して時代遅れの発想ではありませんでした。

むしろ、それは“人間らしさ”を守るための、
賢明な選択だったのかもしれません。

あなたもまずは、
「スマホを置いて外を歩く」ことから始めてみませんか?

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いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。