台風シーズンを迎えました。温暖化の影響で台風もより大型でより強くなる可能性もありうると耳にしますと、よけいにも気をつけたいものです。地震などの災害とくらべると、台風の勢力、進路、降雨や強風の状況など、気象庁の台風進路情報などでは刻々と把握することがスマホでもできるようになりました。それだけに、台風の仕組みも理解しながら、備えについて防災情報をもとにポイントをご紹介します。

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台風の仕組み

台風はエネルギーの塊。時に日本をすっぽり包むほどの雲や雨、どれほどすごいエネルギーの持ち主か想像を超えるのです。台風はどこからどのようにして成長し日本列島に接近してくるのか。台風の一生とは?その仕組みをおさらいしましょう。

そもそも台風とは!?

台風の定義は比較的簡単で分かりやすいのです。「熱帯の海上で生まれた低気圧が成長し、最大風速がおよそ17m/S以上のものを「台風」という」。(参考サイト:気象庁)

国際的には、最大風速が33m/S以上のものを「タイフーン」と呼んでいるのだそうです。インド洋では「サイクロン」、アメリカの方では「ハリケーン」と呼ばれています。

 

多くの台風の一生は、「熱帯低気圧」⇒「台風」⇒「温帯低気圧」と変化していきます。

 

台風は通常番号がついています。

気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生順に番号をつけています。なお、一度発生した台風が衰えて「熱帯低気圧」になった後で再び発達して台風になった場合は同じ番号を付けます。

気象庁「台風の番号の付け方と命名の方法」より引用

 

最近番号ではなく名前を付けて表記することも多くなりました。

台風には従来、米国が英語名(人名)を付けていましたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本含む14カ国等が加盟)は、平成12年(2000年)から、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることになりました。

気象庁「台風の番号の付け方と命名の方法」より引用

台風の発生

台風は海から水蒸気をたらふく集めて、やがて日本列島に近づいて大量の雨を強風とともに届ける形。届けてくださると思うとありがたい存在なのですが、なにしろエネルギーがありすぎて時に大暴れしてしまうのが困るわけです。

 

(台風の生い立ちと成長)

  1. どんどん水蒸気が発生
  2. 上昇気流を生み出す
  3. 雲ができる
  4. 積乱雲になる
  5. 水蒸気は水の粒になり多くの熱を生み出す
  6. この熱でさらに情報気流は活発になる
  7. 地球の自転の関係で反時計回りの渦となる
  8. どんどん成長して熱帯低気圧⇒台風となる

 

台風の生まれは熱帯地方の海の上です。

台風の大きさ!

天気予報で「大型で強い台風」などと紹介されます、この大型というのが台風の大きさのこと。大きさと強さと混同しがちです。

  • 大型台風は・・・強風域の半径が500㎞~800㎞
  • 超大型台風は・・・同じく強風域が半径800㎞以上

 

ここでは、大型、超大型の台風それぞれの大きさを日本列島の大きさと比較した気象庁の図を参考にまねて用意した図がこちらです。まさに超大型ともなると、日本列島の本州はすっぽり隠れてしまうほど。

 

たしかに超大型はでかい!

 

台風の強さ!

天気予報で「大型で強い台風」の「強い」とか「猛烈な」とか、台風の強さも段階分けがあります。

 

(台風の強さの段階)

  • 強い台風は最大風速が33m/s~44m/s未満
  • 非情に強い台風は最大風速が44m/s~54m/s未満
  • 猛烈な台風は最大風速が54m/s以上

 

ここでは「最大風速」で分けていますが台風は一定の風が吹いているわけではなく、時には「瞬間最大風速」という瞬間的に爆発的な強風が吹き荒れることもあります。猛烈な台風ともなると瞬間最大風速は54m/sどころではない。風の強さだけでも人間の想像をはるかに超えるのです。

中心気圧も台風の強さを見極める有力な情報です。hpa(ヘクトパスカル)が気圧の単位になります。

最近は日本近海の海の温度が高く、勢力が衰えることなく上陸するパターンも増えてきたとか聞きます。室戸台風クラスにお会いすることのないよう願うばかりであります。

 

日本における歴代の最強と言われます「室戸台風」は925hpaで上陸して甚大な被害を出したのです。

自ら動けない実はトホホな台風

台風は自ら動くことができないということご存じでしょうか?

 

ちょっと、トホホなのであります。どうして動くかというと大気の状況とか偏西風とか、まわりの気象状況で動かされているのです。

特に南太平洋で発生した台風は、高気圧があるとそのヘリを遠慮がちに進みながら北上し日本列島に接近するのであって、しかしながら偏西風におされますと50㎞とかいった具合で自動車並みに走り去ることもあるのです。台風自身は低気圧ですから、半時計まわりの渦をまいて進みます。

その渦のせいで回りの大気も引き寄せるので、台風が去った後は涼しくなったり暑くなったりと気温までも変化がおきるというわけであります。

 

進路方向の右側が進むスピードと渦を巻くスピードが重なり風が強く余計にもキケン。

今の台風と昔の台風の違い!?

温暖化により台風はより大型でより強い勢力になる傾向があり、
発生数はもちろん日本に上陸する数も増えると言われますが本当でしょうか!?

台風の記録

池上彰のニュースそうだったのか!!(テレビ朝日2018年9月22日放送)で、「今の台風と昔の台風何が違うの?」と題した放送がありました。

 

(1981年~2010年の平年値)

  • 年間発生数:25.6個
  • 年間日本接近数:11.4個 (日本の海岸線から300㎞以内)
  • 年間日本上陸数:2.7個 (台風の中心が海岸線に達した場合)

気象庁「台風の平年値」より引用

 

昨年は7月ごろから台風が次から次へと発生してどんどん日本に接近し上陸もしていたので、平均上陸数が2.7個と言われるとちょっと意外!?に思うところです。

 

なんと、実は今の台風も昔の台風も台風の発生数などは変わっていないんだそうです。

気圧の低い強い台風ランキング

歴代の日本に上陸した台風の強さ(気圧の低い)のランキングを知ると、意外にも昔の台風の方がランキングが上位でありました。

 

1位 第2室戸台風 925hpa 1961年9月16日室戸岬西方

2位 伊勢湾台風 929hpa 1959年9月26日潮岬西方

3位 H5年台風第13号 930hpa 1993年9月3日薩摩半島南部

気象庁「中心気圧が低い台風」から引用

 

2000年以降は過去に上陸した強い台風は上陸していないというのにも驚きであります。結局、今の台風と昔の台風との違いはあまりないということ。最近はマスコミやSNSなどで台風上陸などで印象的な動画が流れたりするなどで、あたかも最近の台風が強烈になっていると勘違いをしているようだというわけです。

将来は強くなる傾向!

しかしながら気象庁は、台風の発生数は減るが強い台風が増えるだろうと警告しています!地球全体で起きている温暖化がその原因と思われているのです。

台風の強さを左右するのは海水が蒸発した水蒸気が多いと台風が発達する、温暖化で海水温も高くなると台風の勢力が強いまま日本に接近するという理由から。

 

もちろん雨の量も増えると考えられて、どうも今後は注意が必要のようであります。

台風防災の行動基本!

台風防災の行動基本を整理しましょう。

台風接近

台風が接近してきたときの基本中のキホンは、「外へでない」といことであります。

もう建物にいて通りすぎるのを待つのです。台風が近づいたからと家のまわりのモノが飛ばされないようになどと、ノコノコと外に出ては風で飛ばされたモノにあたって被害を被るなんてのはまったくのナンセンス。

 

来ることがわかっているので、ベランダや家のまわりの片づけなど事前にやっておくべきことは早めに片づけておきましょう。

「警戒レベル4」で全員避難!

台風が来てからの避難ではどう考えても遅すぎ。

 

暴風雨の中を避難するのは、火の中に飛び込むのとおんなじ。台風の進路に接近する時間、大きさや強さに雨の降る予測とかなり正確に事前情報を得られる現代。

引用画像:政府広報オンライン(暮らしに役立つ情報)

 

防災情報は「警戒レベル4」で全員避難です!

 

(災害発生の危険度)

警戒レベル1・・・心構えを高める(気象庁が発表)

警戒レベル2・・・避難行動の確認(気象庁が発表)

警戒レベル3・・・高齢者は避難!(市町村が発令)

警戒レベル4・・・全員避難!(市町村が発令)

警戒レベル5・・・命路守ための最善の行動をとりましょう!(既に災害が発生)

 

詳しくはこちら⇒政府広報オンライン(暮らしに役立つ情報)

 

正直、”警戒レベル”から具体的どう行動をすればいいのかよくわからなかった点が、これらのレベルとアクションの設定でだいぶ分かりやすくなったようです。台風の進路予測やアメダスなどの防災情報もゲットできるのでありますから、両方をセットにして早めの判断ができるようにしておきたいものであります。(・。・)

 

「特別警報」についてはこちら➡https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/

なによりも情報武装

最近ではインターネットはもちろん、スマホのアプリでも災害情報を事前に用意にゲットできるようになりました。気象庁のサイト一つとってみても、気象情報はもちろん台風情報に進路予想の動画など充実しております。

 

これらを使わない手はないですね。

備える

実際にできる具体的な備えとは何んでしょうか?

 

(台風対策例)

  • 窓ガラスの補強
  • 庭やベランダの不要なものを片付ける
  • 雨戸の確認
  • 外出は控える
  • 懐中電灯
  • ラジオ
  • 非常用食料・飲料水
  • 救急薬品
  • 小さなお子さん用(紙おむつ、粉ミルクなどなど)
  • 生活用水の確保
  • 停電の備え
  • 床上浸水対策

 

せめてこれらの対策は考えておきたいものであります。もちろん、勢力の強い台風の襲来はもう逃げるが勝ち!当然、飛行機や電車もストップすることも前提に考えておきたいものですし、仕事とはいえ物流なども一時的には控えてみることも必要ではないかと。

 

台風の直撃で大型トラックが横転している映像を見ますとそう思ってならないわけです。

 

最近では、国や地方自治体などで作成されているハザードマップも貴重な情報源として注目されているようです。こちらは災害が発生したときに、危険と思われる個所や災害時の避難場所などを地図にまとめたもの。事前にこれらの情報もチェックすることがおススメ。

災害の種類ごとかなり正確に避難場所や危険個所を把握することができます。

 

ハザードマップポータルサイト

 

小さなお子さんや子供さんがいらっしゃるご家庭はさらに準備が必要のようです。2020年9月5日のYahoo Japan!に掲載の「台風接近 知っておきたい子どもを守る災害への備え」のネット記事もタイムリーでとても参考になります。

赤ちゃんのいるご家庭、医療的ケア児、アレルギー疾患、発達障害のあるお子さんなどの備えも。

台風接近 知っておきたい子どもを守る災害への備え(Yahoo Japan!)

ちゃんんと確認しておきたい大都市ならではの7つの災害対策

都会は防災に弱いと言われています。

そんな都会に住む人が、やるべき、やれるべきことは、自身の心構えと備えであります。これについてネットの記事を引用して参考にしたいとご紹介します。

【避難所に行かないほうがいいこともある?】
その1:遠くの避難所まで行くなら……
都会では、遠くの避難所へ避難するより、隣近所の2階建以上の頑丈な建物に避難させてもらう方が安全な場合もあるそうです。周囲の状況などを見て判断しましょう!

その2:火のもとを確認する
避難をするときは、ガスの元栓を閉めて電気のブレーカーを落とし、戸締りを確認!

その3:避難するときは軽装で
避難をするときの持ち物は最小限で! 両手を自由に使えるようにしておくことが大切。

その4:自宅だけでなく職場にも備えを
都会では通勤距離が長い人も多く、災害時にすぐ自宅まで帰ることが困難な場合があります。自宅だけでなく職場にも災害時の備えをしておけば安心!

その5:職場に歩きやすい靴を置いておく
災害時、公共交通機関がマヒしてしまった場合、家まで徒歩で帰ることになるかもしれません。仕事用のハイヒールや革靴で長時間歩くのはキツイので、スニーカーなどを仕事場に用意しておきましょう!

その6:無理に帰宅しないで待機する
東京の都心部には、耐震性のあるビルや火災の延焼危険が少ない地区も多数。そのようなエリアにいる場合、被災後すぐに自宅に帰ろうとせずに待機した方が安全です。

その7:安否確認のルールを決めておく
被災後、家族の安否が気になるけれど携帯電話が通じない……なんて状況を想定して、家族間で「安否確認のルール」を決めておきましょう。伝言ダイヤル171の練習をしておくのもひとつです。

私の感想

地震の発生とは違い台風は気象庁が進路予報という形の情報を出してくださるので、備えの心構えと具体的な準備ができる点は助かります。せめて雨戸をしめてラジオや懐中電灯を用意してひっそりと台風が通りすぎるのを待つしかないわけです。

ところが山間部の土砂崩れや川の氾濫とか海では高潮まで、暴れまくると手がつけられない厄介な存在であることは間違いなし。事前に逃げる、避難するしかない場合もある。

考えてみますと最近の台風の進路予想や天気予報はすこぶる正確で、リアルタイムでその様子が分かりますから対処のしようもあるということ。熱帯地方の海の水を大量に集めて運んできては、その水のおかげで日本列島は水の国でもあるとありがたい存在であることも忘れちゃぁならない。温暖化で台風の勢力はますます強く激しくなる可能性もあるとか耳にすることが気になるばかりです。

 

いざというときはまず早めの避難と、心に決めるしかないと思います。

 

(marusblog記事紹介)

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今回のまとめ

台風は熱帯の会場で生まれた低気圧。この低気圧が成長して熱帯低気圧になり台風になるプロセス。強風域や防風息を伴って強い雨風をもたらすのはご承知の通り。

台風の定義に台風の仕組みを確認しました。

台風の状況は気象庁の提供する台風情報など、かなりクォリティの高い情報をリアルタイムでスマホでも確認できるようになりました。

それだけに、災害発生の危険度も把握し、実際にできる具体的な台風対策、そして事前準備と非難の必要な時の対処法などもご紹介してみました。

 

ネットで情報武装も。

 

将来はAIなどがもっともっとエリアを指定して、台風の影響や被害の発生確率などを知らせてくれるようです。

 

自然災害の多い日本だけに、しっかりと情報武装をして早めの準備と対策をとりましょう。

 

いかがでしたでしょうか!?

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