米国バイオジェンとエーザイ株式会社は、米国食品医療品局がADUHELM(アデュカヌマブ)について、アルツハイマー病の病理に作用する初めて且つ唯一のAD治療薬として迅速承認したというニュースが飛び込んできました。素人ながらこれで将来認知症に悩むことはないのだともろ手を挙げて喜ぶわけですが、現実はなかなかどうしてそうそうに簡単ではないようです。ところで最近人の名前が出てこないなどモノ忘れがきになります。これってもしかして認知症のシグナルなのかと気になるばかり。モノ忘れと認知症の違いから認知症にならないために何をすべきかをご紹介します。

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認知症の基礎知識

認知症は病名ではないということをご存知でしょうか。それならば一体、認知症とはどういう症状のことなのでしょうか。関連サイトを参考に一部引用しつつ整理してみましょう。

認知症とは

認知症は病名ではなく、いろいろな原因で脳の働きが悪くなったりして障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態のことを指しているというわけです。

つまり、認知症の症状が生じてもその原因がはっきり判断できず、よって治療は症状を軽くする対症治療が中心でなかなか手ごわい相手というわけです。

世間話でよく、「最近物忘れがひどくてなんて」話になると、「それって認知症じゃぁないの」と、なにげなくそう考えてしまいがちですが、もの忘れと認知症の違いがわかりづらいものです。

 

いったい、加齢によるモノ忘れと認知症によるモノ忘れはどう違うのでしょうか。

モノ忘れと認知症の違い

そもそも、モノ忘れには「加齢」によるものと「認知症」が原因となるものがあるのです。

前者は老化が原因でモノ忘れと言っても一部のモノ忘れ。ヒントがあれば思い出すといった程度。こちらはモノ忘れの自覚はあるものの特に進行性はなく、日常生活に支障がきたすことはないということです。

認知症になると、脳の神経細胞の破壊によるもので、認知症のモノ忘れになると全体がすっぽりと抜け落ちてしまう。ヒントを得ても思い出すことすらできない。進行性もあり、日常生活に支障をきたしてしまうのでとても心配になります。

 

加齢によるモノ忘れは老化、認知症によるモノ忘れは病気なのです。

認知症の症状とは

認知症の症状には、「記憶障害」、「理解・判断力の障害」、「機能障害」、「失語・失認識・執行」と、これらは脳の神経細胞の破壊によっておこる”中核症状”というのだそうです。

中核症状の周辺に”周辺症状”が見られ、「失禁」、「妄想」、「暴力暴言」、「徘徊」、「不安抑うつ」などなど行動の異常が見られるといいます。

 

参考サイト:知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス(厚生労働省)

 

症状は人それぞれ異なり、接する人や日時によっても大きく変わってくるのです。

日本の認知症患者の状況は

日本は他の先進国に比べて認知症有病率が高いのだそうです、それは一体なぜなのでしょうか?

認知症患者、日本は他の先進国の中で最多のなぜ

長寿国日本だから認知症患者が多いというのは一理。超高齢社会で平均寿命が伸び、長生きするにしたがって認知症を発症する人の数が増えているという認識は正しいようです。

認知症にかかりやすい国とかかりにくい国(みんなの介護)のサイトでは、公衆衛生学専門誌に掲載された研究によると、「清潔で所得が高い国の都市部ではアルツハイマー病の発症率が高い」ということがわかったとあります。

また、認知症が少ない国としてフランスとインドを挙げています。なにやらフランスで多く飲まれている赤ワインのポリフェノールが認知症を抑制。インドの主食のカレーにあるターメリックという抗酸化物質が認知症を抑える効果があるとも紹介されています。

 

たしかに、地方で元気に農作業をしているお年寄りとか、好きなものを喜んで頂いているお年寄りは認知症になりにくい様子も伺える気がします。

日本の認知症対策

参考サイトを確認してみますと、日本の認知症患者は予備軍を含めると約800万人にもなるというのです。これはもう早期の対策が必須です。

厚生労働省はその対策の一環として、「新オレンジプラン」を策定しています。これは、認知症患者の人権と意思を大切にし、住み慣れた地域で暮らしていける社会の実現を目指すものと説明がされています。

 

認知症患者の家族も孤独にならないようにと地域で受け入れていく方向性なのです。

怖い認知症ドライバー対策も

高齢者が増加すれば認知症の患者も比例的に増えてきます。認知症ドライバーによる痛ましい事故の多発も社会問題となりました。

こうした背景から、2017年3月には75歳以上のドライバーは認知症機能検査を受けなければならなくなりました。検査は30分程度で、準備も特に不要。日時や時間を正確に言えるとか、イラストを記憶できるか、時計を描写できるかといった簡単なテストを受けるようになりました。

認知症と判断された時点で手続きがとられ、運転免許の停止もしくは取消しになります。

 

日本では道路交通法も改正されて、増え続ける認知症患者の対策を講じているのですね。

認知症の対策はあるのか

それでは、認知症にならないためには何をすればいいのでしょうか。参考サイトの情報のポイントをご紹介します。

認知症予防は今日から見直す具体的な生活習慣

厚生労働省によりますと、認知症は65歳以上の7人に1人以上がかかっているのだそうです。高齢者人口の増加とともにさらに増える可能性があるとされています。認知症にならないためにはもちろん、なったとしてもできるだけ進行しにくくさせる方法を知りたいものです。

結論から言えば、認知症にならないクスリや治療はないということ。予防策としては、日頃から脳の健康状態を保つことであり、低下する脳の機能を鍛えておくことが重要なのだというのです。つまり、「適度な運動」、家事や趣味や社会活動といった「知的活動」。さらに「食事と睡眠」といったように、毎日の生活の中に認知症予防があるということです。

 

毎日の生活習慣の中に認知症予防がある。

認知症予防の5つのポイント

認知症予防には生活習慣の見直しにあるとしつつ、特に認知症予防の5つのポイントを挙げるサイトもあります。「1.生活習慣病の予防と治療」、「2.軽い運動」、「3.達成感」、「4.他人との交流」、「5.ムリなく続けられる趣味など」と、より具体的にピンポイントで紹介されています。

体を適度の動かすことと、読書や手芸やコンピューター作業に趣味や家事、社会活動に参加することなどで脳の知的活動による脳の刺激が必要と語られています。

 

5つのポイントにあるように、好きなことを毎日楽しく行うこと、脳への刺激が認知予防になるのです。

アルツハイマー型認知症は女性に多い

認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症は、男性より女性に多くみられるとあります。脳の機能の一部が委縮していくのが特徴。

もちろん男性も加齢にともない認知症になる確率は女性同様高くなるのですが、高齢になるにしたがい女性の割合は男性に比較して高くなるというのが事実なのです。

一般的に、変化に乏しい生活を送る人が認知症になりやすい。なんと95歳を超えると75%の女性が認知症になるというのです。

 

詳しくはこちら⇒なぜアルツハイマーは女性に多いか

 

男性は長生きを女性は認知症予防を目標に50歳から努力すべき。

最新の認知症対策

認知症、つまりボケの兆候は40代後半から見られるということが最近わかってきた。認知症、つまりボケは加齢から来るもの。裏を返せば老化を遅くすれば認知症は起こらないということ。

そこには食事がおおいに関係しているらしい。

 

食事はまずカロリー摂取を抑える「腹七分目」が基本。特に血糖値を急上昇させる糖質を減らすことを心がける。血糖値が安定しないと空腹を感じて食べすぎてしまうからだ。理想的な1日の食事は、朝は食事がわりにミックスジュースで、昼は糖質を抑え、お酒を飲むなら赤ワイン。炭水化物を制限した食生活は体重も減り長寿遺伝子にも好影響が与えると研究結果もあるとあります。

 

やっぱり日頃の食事がだいじなんですね。

私の感想

昔からビールが好きで毎晩欠かさず頂いておりますので、妻の奥さんに言わせるとアルコール性の痴ほう症や認知症に間違いなくなるから、もうビールはほどほどにしてと、ことあるごとに小言を言われるわけです。定年をまじかにともなりますと、いよいよ認知症の恐怖に襲われるわけでして、願わくは長生きをしたいが認知症は勘弁してと思うわけです。

最近のニュースでは、認知症に効果がある薬が認証されたとかを耳にしますと、医学の発達に期待ばかりをするわけですが、なかなかどうしてそうやすやすと薬の効果が期待できるとは言い切れない現実もあるそうで、やはり自分自身で脳の健康も考えなければと思うばかりです。

実は私は数年前からよくメモをするようになりました。なんでもとにかくメモをするのです。すると、さすがに書き留めたメモは次々と頭から忘れ去られるのが現実ですが、メモを続けているうちに記憶に残りやすくなったのも事実で、どういうわけかわかりませんがメモも頭を使う手段になるのではと淡い期待をしつつ毎日メモ帳は手放せなくなったわけです。

 

ビールが好きでやめるつもりはないだけに、ビールを飲んでも認知症にならずに済んだという実証したいと小さく宣言するのです。

 

(参考サイト)

認知症ネット

知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス(厚生労働省)

 

(marusblog記事紹介)

http://marus.info/death21-marusblog/

http://marus.info/doctor-diet/

http://marus.info/house-rent-assets/

今回のまとめ

モノ忘れと認知症の違いは、モノ忘れは加齢によるもの認知症は脳の病気であることが大きく違います。

モノ忘れと言っても一部のモノ忘れのことで、ヒントがあれば思い出すといった程度。こちらはモノ忘れの自覚はあるものの特に進行性はなく、日常生活に支障がきたすことはないということです。かたや認知症になると、脳の神経細胞の破壊によるもので、認知症のモノ忘れになると全体がすっぽりと抜け落ちてしまう。ヒントを得ても思い出すことすらできない。進行性もあり、日常生活に支障をきたしてしまうのです。

認知症の症状には中核症状と周辺症状があり、ときに異常行動をする場合など深刻なケースもあるのです。

日本の認知症の状況は他の先進国の中でも最多であること。長寿国であるが故の認知症患者も多いというわけで、今後も増加傾向であることなど辛い現実があるのです。

認知症の治療には対処療法があるものの具体的な治療や薬があるわけでもなく、40歳を超えたあたりから自分自身での予防対策が必要となるのです。それは、日常生活の見直しでもあり、食事や適度な運動、知的活動に睡眠など日常生活の中に予防があるということ。

最新の認知症対策には食事の関係がおおいにあるという点も参考にしたいものです。

 

男性は長生きを女性は認知症予防を目標に50歳から努力すべきでした。

 

いかがでしたでしょうか。

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