2020年アメリカ大統領選挙の結果がようやく決まった模様。ところで、「そもそも米大統領はどうやって決まるの」。はたまた、「アメリカの上院と下院とは!?」。「 アメリカは二大政党っていうけどトランプ大統領はどっち、バイデン氏は??」とか。「大統領の総理大臣との違いって?? 」などなど、知っているつもりで答えられないなんてことありませんか? ちょうど「池上彰氏のニュースそうだったのか!!」で「若者に教えるSP!米大統領選挙!2020年10月31日”とくダネニュース”」が放送されていました。とてもわかりやすいところから、番組のポイントを一部”文字お越し”をしながらまとめてみました。番組をお見逃しの方、ユーチューブなど忙しくてご覧になる時間のない方などにご紹介します。

 

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大統領と総理の違い

YouTube

番組ではまず大統領と総理との違いについて、「大統領がいる国にはある人がいない?」ケースが多いとゲストに問いかけていました。いったい”ある人”とは誰でしょうか!?

出典元:「池上彰が若者にわかりやすくアメリカ大統領選挙の基礎」(YouTube)

 

「王様がいない国には大統領がいる!」

アメリカのように王様(国王)がいない場合は大統領が国の国家元首になるのです。かたやイギリスなど国王がいる場合は国王(エリザベス女王)が国家元首で行政のトップとして首相(ジョンソン首相)が存在しているということ。

大統領といえば、ロシアのプーチン大統領やフランスのマクロン大統領に韓国の文大統領などがすぐに頭に浮かびます、これらの国には確かに国王は存在していません、いずれにしても大統領の権力は大きいのです。

 

タマタマ

じゃぁ、日本の天皇はどうなの国家元首なの?


はこ君はこ君

日本の天皇は国家元首という規定はないのじゃが、海外からは国家元首として扱われるというわけじゃ!


タマタマ

なるほど・ザ・ワールド!(笑)

アメリカ大統領は国の元首でもあり行政のトップでもある!!

行政とは国の役所のこと。日本の場合ならば行政のトップは総理大臣だけども行政を任せられているのは内閣。総理一人で決められず閣議決定が必要となります。大臣が全員賛成をもって閣議決定なんて具合。

ところがアメリカ大統領の場合は、周りから反対があっても一人で決めることができるというとっても強い力を持っているということ。国家元首でもあり国の行政のトップでもあるというアメリカ大統領。

だから、アメリカ大統領の権力は超絶大であるわけです。

タマタマ

赤信号みんなで渡ればこわくない日本じゃぁ考えられない大統領の権力!

アメリカ大統領は世界最強のアメリカ軍の最高司令官でもある!

アメリカ大統領はなんと! 大統領の独断でどこにでも軍を派遣できる権限があるのです。

さらに、核のボタンをたとえ議会が決定しなくてもボタンを押す、つまりは核を発射できることができるのです。核のボタンはホワイトハウスの地下にあると言われていますが、たとえば日本に来た時などは常に軍人が携帯で重量約20キログラムの核のボタンの入っているカバンを持って付き添っているというわけです。

もちろんこのボタンは核を発射する命令を軍に出すためのキーで、常に持ち歩いているということは他国にもその力の存在をほのめかしているということでもあるのです。

はこ君はこ君

噂には聞いていた”核のボタン”はマジ本当なんじゃな!

アメリカ大統領は法律を決めるときにもすごい権限がある!

それは、大統領の法案を拒否できる権限。

法案を考えるのは議会、しかしたとえ長い時間をかけて話し合って決めた法案でも大統領は拒否できる権限があるのです。これは日本の総理にはもちろんない権限。

ところがあまりにも強い権限なので、大統領が暴走しないようにと議会が抑える仕組みも備わっている。大統領が拒否権を行使されても、改めて議会の2分の3の賛成で再度可決すれば法律ができるという仕組み。

タマタマ

知れば知るほど大統領の権限は驚くほど強大!

 

まだあるアメリカ大統領の”大統領令”というすごい権限!

議会の承認なしで大統領の一存で命令できる権限。

それが”大統領令”、大統領令も持っているアメリカ大統領。何を命令してもいいのかというと、大統領は行政のトップであるという立場で、国民ではなく役所に対しての命令が一存で出来るというわけです。

役所が動けばそれは実際に動きだすわけですから、こちらも凄い権限ということになります。メキシコとの国境に壁を作るぞ!なんてのも大統領令で発令しちゃっている、行政のトップとしてもいかに絶大な権限を持っているかがわかります。

タマタマ

この”大統領令”でメキシコとの国交に壁を作っちゃたなんて驚き桃ノ木!


はこ君はこ君

あの中国発の”TikTok”の取引禁止も実際の大統領令のひとつじゃぁ。まさにアメリカ大統領のスーパーパワーのひとつじゃ。


タマタマ

そりゃ大統領選挙が盛り上がるわけだ!

 





 

どんな人が大統領になれるのか!?

Unsplash@Liza Poor

アメリカ大統領は国家元首であり、行政のトップでもありながら、軍の最高司令官でもある。さらに、議会の拒否権や大統領命令など知れば知るほど絶大な権力に圧倒されるほどであります。こんなにも力を持つ大統領。

いったいどんな人がなれるというのでしょうか?

 

上院と下院の違い

日本議会の”衆議院”と”参議院”を振り返ってみましょう。

日本の総理大臣を選ぶのは国会議員であります。国家元首でもあり総理でもあるアメリカの大統領はどのようにして誕生するのか、その前にアメリカ議会について知っておく必要があります。ちなみに日本の衆議院参議院違いといえば、「衆議院は一般大衆の代表が議論をするところ」、「参議院は衆議院の議論に参加するところ」と、池上氏の解説はやっぱりわかりやすい。ようするに国民の代表がいろいろと議論した内容を、言わば参議院でチェックするという役割があるということであります。

 

一方、アメリカの議会(上院と下院)を見てみましょう。

下院とは定数435名の50州から人口比例で選出され、税金など優先して審議している“庶民の代表”上院は定数は100名、50州から2名ずつ選出さ、大統領の人事権を認めるなど“州の代表”になります。上院の方がエリートが多いというのも特徴。

 

なぜ、上下と名前がついているのか!

実は、アメリカという国ができたころ、建物の2階に設置されたので上院、1階にいたのが下院とその状況がそのまま上院下院の通称となったというわけです。

 

議員でなくてもなれるの!?

日本の場合は衆議院議員が総理になれますが、アメリカの場合は!?

実際、トランプ大統領は不動産王で議員経験もない、いきなり大統領になった人。実は、大統領になれる条件は、アメリカ生まれであること。これは両親がアメリカ国籍の場合は海外で生まれてもOK。さらに、アメリカに14年以上居住した35歳以上であるなら一般人でも大統領になれちゃう。

 

ただし、アメリカ国籍でもアメリカで生まれなければなれない。

あのアーノルド・シュワルツェネッガー氏は元カリフォルニア州知事、アメリカ在住の36歳で米国籍を取得しているけどオーストリア生まれなので大統領になる条件には満たしていないというわけになります。

とならば条件をクリアすれば一般人でもアメリカ大統領選挙に立候補できちゃう。その上で、共和党か民主党の二大政党の候補となって勝利すればアメリカ大統領になれちゃうというわけです。

これがアメリカ合衆国なんですね。

 





 

二大政党の違い

Unsplash@Markus Spiske

いよいよアメリカ議会の2大政党について見てみましょう。共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン氏、どんな違いがあるのか確認してみましょう。実は日本の政党のようにアメリカの政党も、リバタリアン党とか緑の党などの政党があり、大統領に30以上立候補しているというのをご存知でしょうか。

アメリカ議会は共和党と民主党の2大政党だけではなかったんですね。

 

共和党と民主党の違いは!?

番組で池上彰氏は、まず支持者から見てみましょうと解説していました。

共和党の支持者は保守的であり、民主党の支持者はリベラル。リベラルとは個人の権利を大切に多様な価値観を尊重しているという意味。さらに共和党は富裕層が多く、民主党は貧窮層と高学歴の支持者が多い。高学歴にも富裕層はいるのですが、貧しい人達を助ける必要があると考えているのです。

“古き良きアメリカ”の共和党”と”多様な価値観を重視する民主党”とまったく対照的であります。

図:支持者層の違い(番組パネル参照)

 

ところが最近、共和党の支持者が変わった!?

トランプ大統領になって共和党の党員が変わったと言われるようになった。トランプ支持する労働者たちが激増したからではないかと。ある意味共和党はトランプ党になっちゃたんじゃないか、伝統的な共和党の支持者は離れてしまったのではないかと。

 

いずれにしても支持者の考え方がぜんぜん違ているということは、党の考え方もぜんぜん違ってくる。

政策についてはまったくの正反対。特に、同性結婚や中前などはキリスト教に大きく関係している。共和党支持者はキリスト教の聖書を厳格に信じて守っているので、同性婚や中絶には特に反対しているというわけです。

図:共和党と民主党の政策(番組パネル参照)

 

さらに大きな違いは目指す理想の政府についても違っている。

共和党が目指す理想の政府は、”政府の介入は最小限”ということ。国民への援助は最小限、「あくまで自己責任で自由に経済活動していいよ、その分税金も安いよ」っていう考え方。一方民主党が目指す政府は”所得格差などは政府が介入”という考え方。「貧しい人たちはちゃんと政府が助けるべき、その分税金は高くなるよ」というもの。共和党の小さな政府、民主党の大きな政府といわれるのはこの考え方の違いですね。

 

共和党民主党それぞれ党を支持しているテレビ局までも!

ハッキリと分かれているのです。(・。・)

共和党のニュースはFOXニュース、共和党寄りのひたすらトランプ大統領をほめたたえている共和党寄りのニュース。民主党のニュースはMSNBCニュースで民主党よりのニュースを伝え、トランプに対してひたすら否定的なニュースを流しています。

日本のテレビ局って中立公正の放送でなければないのに、アメリカの場合は中立公正の原則はないので自由にある政党よりのニュースをどんどん出している。見るテレビ局で内容がぜんぜん違うというのですと池上氏の解説。

 

共和党のトランプ氏と民主党のバイデンさん大統領になったら日本にどんな影響があるの?

日本は安倍総理大臣とトランプ大統領はとても仲が良かったから、トランプ大統領が2期目となれば引き続き良好な関係を維持できると考えられる。そのところ民主党のバイデンさんが大統領になれば、そもそも憎きトランプ大統領と仲が良かった日本だからとその関係が危ぶまれるかと思われていたところ、菅総理大臣に変わったことから、むしろ民主党バイデンさんが大統領となってもそう心配はご無用と池上氏の解説は続く。

タマタマ

バイデン氏は親中派?なんて耳にすると日本人としてちょっと気になるニャー。


はこ君はこ君

トランプ大統領は拉致問題のこと対中国のこと積極的っだった点は日本にとってとても頼りがいのある大統領だった、バイデンさんもそうあって欲しいのだが。

アメリカ大統領はどう決める!?

Unsplash@Jana Shnipelson

大統領はアメリカ国民が直接選ぶと思っていませんか、実は国民は直接選べないのです!

アメリカ大統領選挙は少々ややこしい仕組みなのです。まずは投票日は平日火曜日。日本の場合は投票に行きやすい日曜日だがアメリカのその理由はというとキリスト教に関係しているのです。

 

なぜ投票日は火曜日!?

キリスト教徒は日曜日に教会に行く、その前提に立って投票日が決められるというわけです。

アメリカという国ができた時には車も電車もなく馬車で行く。日曜日の教会に出かけた後、順に投票日に出かけるとなると選挙の準備もありますし、必然的に“火曜日”となるのだそうです。

タマタマ

アメリカ建国の歴史、宗教、文化、大きく影響してるんだニャー。

いったい国民が選んでいるのは誰??

国民が選んでいるのは大統領ではなく大統領選挙人を選んでいるのです。

選挙人は国民の代理人みたいなもの。なぜ国民の投票できめないかというと、アメリカができたころにはまだ読み書きができない人も多かった。そのためその人たちの変わりに選ぶ人を選んだというわけ。選挙人は州ごとに選ばれる、選挙人は総数538人。

それぞれの州で大統領を誰にするのか決めていこうと決めたというわけです。50の州と首都ワシントンの特別区を加えた51の州で選挙人を選んでいく。州ごとの人口が違うので州ごとの選挙人の数も変わってくる。モンタナ州やノースダコダ州は人口が少ないので3人となっているが、人口の多いカリフォルニア州では55人の選挙人ともなる。

はこ君はこ君

カリフォルニア州をどちらの候補が勝ち取るのか騒がれるが、なるほどこれでその理由がわかるのじゃな。

大統領選挙の決め方

選挙人の選びかたは”勝者総取り方式”。

勝者総取り方式とは各州で勝った候補者が選挙人を総取りするというもの。たとえばA州の選挙人が10人だとすると、共和党も民主党もそれぞれ10人の選挙人を用意する。そして選挙の結果、わずか1票でもたとえトランプさんが多く票を獲得しても、その州は共和党が総取りするという仕組み。

この勝者総取り方式を51のすべての州で行った結果で大統領を選ぶ、一人でも多くの選挙人を獲得した方が大統領になるというまさに陣取り合戦なのであるのです。過半数は270人、たとえ得票数が多くとも選挙人が少なければ大統領になれない。

 

それぞれの州は共和党が強い州と民主党が強い州がハッキリしている。

結果いつもいい勝負になるというわけです。その中でいつもどっちに転ぶかわからないない州がある。この州で選挙人を多く獲得した候補者の方が大統領に近づくということになるのですね。

 

郵便投票

アメリカは誰でも郵便投票ができる。

日本では一部の人を覗いて郵便投票は認められていない。今回はコロナ感染の影響でこの郵便投票を選択する人が多く、細かな取り扱いは各州でも違うことから、えらく時間がかかる場合もある。

さらに今回は、この郵便投票が多かったことをトランプ陣営は問題視し、その中には不正が多くあったと指摘。このことからたとえ選挙結果で負けても大統領令を出して郵便投票はやめろとする。するとバイデンさん側がそれはおかしいと裁判に掛ける。または、選挙の結果トランプ側が不利な状態となれば、選挙はまだ終わっていないと再集計を求めたり訴訟の連発をするなどとなると、なかなか大統領が決まらないなんてことにもなりかねないという状況が続くとみられているわけです。

今回は特に郵便投票が問題視されてしまいましたね。

 

私の感想

Unsplash@Yarenci Hdz

 

いやぁ正直、今回の池上氏の解説をもう少し早く聞いておけばよかったなんて正直思ったほど。

それもそのはず、アメリカ大統領の選挙実況を聞くにつれては、どうしてこんな大事な選挙に郵便投票なんて取り入れてるんだろうとか、選挙人て何?? アメリカ大陸の地図が表示されては赤と青で色塗られていてはいつ見ても同じだと感じていたその理由がわかったなどなど。大統領が選ばれる仕組みを知ると疑問は解決し興味は増してくるのです。

支持者も政党も、そしてテレビ局までがはっきりと分かれて2極化している状態で、最近はその対立が激しく今世紀の南北戦争などとその軋轢の悪化を報じるマスコミもいますし、実際の映像で見る機会がありますと次第に心配にもなります。

選挙で大統領が決まっても、負けた候補者が敗北宣言をしなければ確定しないという暗黙のルールがあることも意外や意外。でも、極端に2極した様々な国籍の国民を一つにまとめるためには、それはあのラグビーのチームがひとつに”ワンチーム”としてまとまるそれとよく似ているように思うのです。

それにしてもアメリカ大統領の強大な権力に改めて驚かされるばかり、学術問題ばかり国会で論戦している日本の政治が井の中の蛙政治であることがいいやら悪いやら…。(*_*;

今回のまとめ

Unsplash@Kate Hliznitsova

アメリカ大統領選挙はアメリカ建立の歴史が物語る。

歴史が支持者を生み育て、支持者は政党を生み育てる。古き良きアメリカの支持者はヨーロッパの流れ、それはキリスト教の白人が中心。聖書を信じかたくなに守るキリスト教は保守的で富裕層でもあり農村部に広がる。かたや新しい支持者層は移民や有色人種に女性が中心。それは都市部で貧困層と高学歴のちょっとミスマッチの顔ぶれは、個人の権利を大切に多様な価値観を尊重しているリベラル派ともなる。

 

アメリカは2大政党を育て時に争う様子も。

古き良きアメリカの支持者は共和党を支持し、多様な価値観を重視するリベラル派は民主党を支持する。共和党は政府の介入は最小限の小さな政府を目指し、かたや民主党は所得格差などは政府が介入し貧しい人たちはちゃんと政府が助けるべきと大きな政府を目指す。アメリカではこれら2大政党を支持しているテレビ局も中立公正の原則なき世界で支持する政党のニュースを流し続ける、これがアメリカ、日本とはぜんぜん違う。

 

絶大権力を持つアメリカ大統領の誕生。

選挙は州ごとの選挙人を選び勝者総取り方式で州ごとに候補が確定しての陣取り合戦が繰り広げられた結果、選挙人を過半数の270人獲得した候補者がいよいよ時期アメリカ大統領の誕生となる。大統領は国王と首相の役割を担い、議会に対する「拒否権」も大統領が一人で命令ができる「大統領令」など絶大なる権限を持ちながら、核ボタンを押す命令を発することができる世界最強のアメリカ軍の最高司令官でもあるのです。

 

アメリカ大統領選挙を知り世界を知る。

アメリカ大統領のこと、アメリカ大統領選挙のことを基本だけも知ると、政治はもちろん世界情勢のこと、日本の将来などが見えてくる。ますます選挙の行方も目が離せない。今回のアメリカ大統領選挙結果の混乱が続くと思われる中、コロナ禍の世界、2021年は良い年でありますようにと年末に向けて願うばかりであります。

 

「アメリカ大統領と大統領選挙の基本スペシャル」いかがでしたでしょうか?

 

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