「実はがん患者の4分の1はこれで死んでいる、薬で治せる」と週刊新潮2021年10月21号の記事タイトル。ノンフィクション・ライターの上條昌史氏の特集記事は、特集だけあって少し長めの記事。「画期的な治療薬が発売された」ともあり興味津々。悩める患者さんやご家族の吉報になるのか、まだ本誌を手にされていない方に記事を要約してご紹介します。詳しくは週刊新潮2021年10月21号で確認されたし。

がんになると痩せ衰える

国民病と言われる「がん」になると患者さんは痩せ衰えてくるとい一般的にイメージされている。本記事には、この痩せる原因が判明したというのです。さらに期待の治療薬も発売。悩める患者さんの救う吉報となるのか、記事を追います。

がんになると痩せ衰える原因

がん患者さんの多くが経験するのが体重減少や食欲不振。抗がん剤の副作用やがんの進行で仕方のないこととあきらめられていた症状。これが「がん悪液質」という合併症によるものだということがわかったと記事の書き出し。

「がん悪液質?」とは聞きなれないフレーズです。この治療を早い段階で受けるとがん患者の生活の質(QO‘L)の向上と予後の改善が可能になるというから期待したい。さらに今年4月には、その「がん悪液質」の治療薬が日本で初めて発売された。

週刊新潮 2021年10月21日号[雑誌]

 

日本で初の治療薬、今、世界的にも注目が集まっているのです。

治験を行った高山浩一教授

薬の治験を行ったのが日本がんサポーティブケア学会・悪液質部会長で京都府立医科大学大学院医学研究科、呼吸器内科学の高山浩一教授。そのコメントに明るい兆しが見られる。

【医療 新世紀】がん患者の体重を管理 自宅で無理なく続けられる「下肢筋力トレーニング」京都府立医大の高山浩一教授(健活手帖)

記事によると治療薬は「エドルミズ」(一般名:アナモレリン塩酸塩)。スイスの製薬会社「Helsinn社」が開発。日本では小野薬製品工業がライセンス契約に基づいて販売していると。

 

「この薬の治験を通して、患者さんの体重が増えていった。患者さん自身も喜んでくれましたが、私にとっても嬉しい驚きでした」(高山浩一教授)

そもそも「がん悪液質」とは?

本記事によると、「がん悪液質」とは、ダイエットしているわけでもないのに筋肉量が減り、食欲も出ないなどの症状があらわれ、さまざまな機能障害や代謝異常をともなう病態のことを言うと説明。

悪液質は心臓病や腎臓病、慢性閉塞性肺疾患などでも起こるが、がんが原因であることが多い。がん悪液質はがん患者の約5~8割にみられると記事は続きます。

がん悪液質で問題なのは、体重が減り衰弱すると積極的な治療が受けられなくなること。肺炎などの合併症を生じやすく、予後が非常に悪くなること。なんと、ある論文ではがん患者の4分の1が、がん悪液質によって命を落としていると報告があるというのです。

 

がん悪液質はできるだけ早い段階で治療に取り組むことが重要であると。

世界ではじめて承認された治療薬

これまでの治療は、栄養療法や運動療法などがあるだけで、がん悪液質に有効な治療薬は存在しなかった。それだけに今回の、世界で初めて承認された治療薬には大きな期待が寄せられているようです。

治療薬「エドルミズ」はとても使いやすい治療薬

記事によりますと、エドルミズは、空腹になると主に胃から分泌されて脳に作用して食欲を高めるというホルモンと同様の働きをする薬。長時間安定して血液中に存在するので非常に使いやすいと高山教授のコメントの紹介もあります。

高山教授によるとこの治療薬で、最初の3週間で体重が増え、そのまま12週間その体重が維持されたと。食欲の増加もあきらかに認められたと治験の様子も明るいようです。

 

患者さんのコメントがありました引用してご紹介します。

「反応の早い患者さんの場合、1~2日で食欲が改善しました。”先生、すごく食べられるようになりました”と報告してくれる患者さんもいて、家族の方々からも喜ばれました」。

 

「体重増加が著しかった例では、体重が45キロまで減少していた人が、53キロに回復したというケース、私たちもそこまで増えるとは予想していませんでした」と高山教授。

食べることは生きる活力

本記事では高山教順の解説コメントが続きます。引用してご紹介します。

 

今回の治療薬は、がんを直接治療する薬ではありませんが、食欲が出てきて食べられるようになれば、体重減少による衰弱が軽減し、中断せざるをえなかったがんの治療を続けられる患者さんが増えるのではないかと期待しています。

横の改善につながり、寿命が伸びる可能性があります。なにより患者さんのQRLが向上することが大きなメリットだと感じています。食べることは生きる活力につながるのです。今回の治療薬の治験を通して、そのことを強く感じています」と、高山教授は実感を込めて語る。

 

治験を実施している高山教授の治療薬効果のコメントに明るい兆しがより感じられます。

がん患者の悩みの解決につながる

がん治療が一段落しても、食欲が戻らなかったり体重が減り続けるとしたら、それが「がん悪液質」によるもの。これを正しく認識し、治療薬を使って病態を改善していくことが、がん患者の悩みを解決することにつながると記事はまとめています。

画期的な治療薬「エドルミズ」が適用されるがんの種類はまだまだ限定されているようです。今後、他のがん種に対する治験が続けば適応されるがん種は広がる可能性もあると期待されています。

 

なによりも食欲がわいて活力が出て治療が続けられることがうれしいですね。

私の感想

医療医学の近年目覚ましい進歩に頭が下がります。医師や科学者、関係者の皆様のご努力に感謝しきれません。ありがとうございます。

我が家でも高齢の母親が皮膚がんで手術をして頂いたり、姉が乳がんで治療が続くなど、がんは身近に感じるこわい病気です。それでも、各病院の医師の先生の方々に、最新の治療を施して頂き両者とも元気で生活できていること、これも感謝せずにはいられません。

そんなことから「がん」についての記事や情報には、自然と敏感にもなり今回の記事も週刊誌をすぐ手にとり読ませていただいたわけです。

週刊新潮 2021年10月21日号[雑誌]

東京の注目20社—地道な歩みで会得した「成長の芽」が首都で開花 (上條昌史著)

 

週刊新潮者さま、ノンフィクション・ライター上條昌史さま、情報提供ありがとうございます。

 

(marusblog記事紹介)

http://marus.info/menu-soup-marusblog/

http://marus.info/control-anger-marusblog/

http://marus.info/purification-blood-marusblog/

今回のまとめ

週刊新潮2021年10月21号の記事から「がんは薬で治せる」をご紹介しました。記事は、ノンフィクション・ライター上條昌氏。

本記事は、「がんになると痩せ衰える原因」から始まります。その原因は「がん悪質質」という状態にがん患者が陥ってしまうこと。ダイエットしているわけでもないのに体重が減り筋肉量が減って食欲も出ない症状があらわれ、さまざまな機能障害や代謝異常をともなう病態になってしまう。

なんとがん患者の4分の1がこれで亡くなっているとのこと。

この状態を改善してくれるのが、今回世界ではじめて日本で承認された治療薬「エドルミズ」。薬の治験を行ったのが日本がんサポーティブケア学会・悪液質部会長で京都府立医科大学大学院医学研究科、呼吸器内科学の高山浩一教授。そのコメントに明るい兆しが見られる。

さらに高山教授は、「今回の治療薬は、がんを直接治療する薬ではありませんが、食欲が出てきて食べられるようになれば、体重減少による衰弱が軽減し、中断せざるをえなかったがんの治療を続けられる患者さんが増えるのではないかと期待しています」とありました。

 

多くのがん患者さんが治療薬で活力が生まれ、治療が続けられ回復に向かわれることをお祈りします。

 

週刊現代2021年10月21日号のノンフィクション・ライター上條昌史の記事、「がんは薬で治せる」のご紹介でした。

いかがでしたでしょうか?

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