「自分とは何か?」――そんな哲学的な問いに、いまさらなんて思ったりする。でも、日々の忙しさに追われ、「自分らしさ」や「自己実現」といった言葉だけが独り歩きする中で、本当の“自分”について考える余裕は、どこか置き去りにされてしまった。鎌田東二著『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』は、そんな現代人に向けた、痛快でやさしい東洋哲学の入門書。タイトルだけで驚いて本を手に取る人も多いだろうが、読み進めるうちに、驚きは深い納得へと変わっていく。そんな感想を交えながら、本書で得た要約をエッセイ風にまとめてみました。


