今回のテーマは疲れを取り除く方法です。日本人の多くが疲れを感じていると言われます。過労死という言葉も日常茶飯事。にもかかわらず、疲労のメカニズムや正しい対処法はあまり広く理解されていないようです。疲れとはそもそも何なのか、どうすれば疲れを少しでも取り除くことができるか。疲れの原因とリフレッシュについてご紹介します。

日本人の疲れがとれない根本原因

「日本人は、やっぱり無理をして生きている」。

引用元:労働時間を短くしても、日本人の疲れが取れない根本原因。(現代ビジネス)

取り巻く環境の劇的な変化

疲れの「度合い」には地域差があることがわかっています。

 

田舎に比べて都会で暮らす人はより疲れを感じている。

都会人が「無理をしている」ことを意味しています。

 

最大の問題は、

  • 人間の遺伝子はほとんど変化していないが、私たちを取り巻く環境は劇的に変化したこと

 

環境の変化が疲れの原因になるのです。

人と人の距離の近さ

見ず知らずの人と押し合いへし合いしながら満員電車。

職場では隣の席に座る人と肩が触れあいそうなほど狭いデスクに座る。

 

食事をする際も、隣席との距離が非常に近い店が多い。

 

当然、

  • 大きなストレスがからだにかかり、結果として「疲れ」を感じることになります

 

他人との距離の近さは生命の歴史になかった劇的な環境の変化が疲れにつながっているのです。

疲れを感じるメカニズムとは

ならば疲れが取れないのは一体なぜなのか!?

長すぎるアウェイで過ごす時間

引用記事ではさらに、疲れは他人との近すぎる距離だけではないと断言。

 

人間は24時間のうち10時間前後、

勤め先などのアウェイで過ごしていることも疲れを感じる原因であると解説。

 

この状況が「たまに」ではない。

何十年もの間「ほぼ毎日」繰り返されるのです。

 

つまり、

  • 肉体や精神は本来は想定していないようなストレスがエンドレスにかかり続ける

 

極めて特殊な時代に、私たちは暮らしているのです。

 

とはいえ社会状況が根本的に変わらないかぎりは、
このような生活から完全に抜け出すのは不可能。

 

つまり、私たちは疲れと一生つきあっていくしかない。

 

だからこそ、

  • 正しい知識を持ち
  • 少しでも疲れない工夫をし
  • きちんと疲れを取る方法を身につける

 

と、したいものです。

 

でなければ、健康に生きていくことはできないと警鐘が鳴らされるのです。

自律神経のオーバーフロー

私たちは激しい運動をすると心拍数が上がり呼吸が荒く大きくなります。

体温の上昇を抑えるために汗もかく。

 

こうした身体の反応を刻々と切れ目なくコントロールしているのが自律神経。

自律神経がオーバーフローしていくと「脳疲労」と呼ばれる状態となり、
私たちは「疲れた…」と自覚する。

 

アウェイに身を置くと人は自然と緊張します。

 

つまり、

  • 「アウェイで過ごす」ということはそれだけで激しい運動をした時と同じ
  • 自律神経が多くのタスクをこなさければならない状態になる

 

どうやら、疲れを取り除くヒントがここにある様です。

 

アウェイでのストレスが続くと自律神経がオーバーフローとなり、疲れが蓄積されてしまうのです。

少しでも疲れたら

少しでも疲れたなと思ったらどうします!?

すみやかに休息

多少疲れを感じたら、あなたはどうします!?

 

もちろん、

  • たっぷり休息とって疲れをリセット
  • すれば疲れは蓄積しない

 

と考えていませんか。

 

引用記事では、

  • 自律神経のダメージは蓄積してゆくもの
  • 一つ一つの疲れを最小限に食い止めることが重要

 

自律神経が酷使され細胞がダメージを負ってもある程度は回復できますが、
蓄積されたダメージによって細胞が死んでゆく。

 

つまり、

  • 「疲れ」が「老化」に転化してしまうということ
  • もはや回復できなくなってしまう

 

言い換えれば、

  • 疲労を放置していると早く老ける

 

疲れが長年にわたって蓄積されている人ほど、
早死にのリスクや認知症になるリスクなどが高まるのです。

 

疲れを感じたら必ず休息をとる、平日は無理をして土日に寝だめするといった生活はご法度です。

隠れ疲労

カギとなるのは普段の生活の中で無意識に感じている「衝動」や、思わずしてしまう「行動」。

 

無意識に感じている衝動や行動とは?実例を挙げて解説します。

(思わずしてしまう行動例)

  • いつもは階段を使っているのに、今日はなんとなくエレベーターを使った
  • いつもは駅まで歩いているのに、なんとなくバスに乗ってしまった
  • 帰宅して、お風呂に入るのがなんとなく面倒くさかった
  • 無性に甘いものが食べたくなり、お菓子を買ってしまったなどなど

 

引用記事には、『このように知らず知らずのうちに普段と違う行動をしているときは、
「隠れ疲労」がたまってきていることを疑ってください』と、アドバイス。

 

特段疲れているという意識はなくても、疲れが潜んでいる可能性が高い場合もある。

 

このような無意識の衝動は、意識に表れてくる疲労よりも正直なのです。

どうしたら疲れを取り除けるのか

疲れをとる方法、疲労回復とはならない行動とは!?

アウェイでなくホーム

残念ながら、薬などの力で劇的に自律神経の能力を回復させる術は今のところなし。

ならば、日ごろの生活習慣を見直すしかないと提案されてます。

 

自律神経のために生活習慣を見直す例とは、

  • なるべく「アウェイ」ではなく「ホーム」の環境を重視することが大切
  • 簡単に言えば、精神的・肉体的に負荷がかからない環境にできるだけ身を置く
  • 無理のない行動を心がけること

 

アウェイでなくホーム、ちょっと意外であります。

 

良かれと思って、実際には正反対の行動をしている人も少なくないと警鐘を鳴らしています。

疲労回復にならない行動

疲労回復になるようでならない行動についてご紹介です。

 

疲労回復にならない行動とは!?

  • 仕事帰りや土日にスポーツクラブに通い汗を流す
  • 身体を動かして汗を流す

 

これらの行動は、疲労回復の見地から言えばきわめて危険な行為だとも指摘されているのです。

 

それは、普段の仕事で脳に疲労がたまっているところにさらに運動をして、
自律神経に大きな負担をかけているから。

 

「リフレッシュした」と感じても、
実際には疲れもストレスもたまっていく一方だというのです。

 

  • 本当に脳と身体を休めて疲れを取り去らない限り疲労はむしろ多く蓄積されてしまう

 

スポーツクラブで疲労回復よりも少しでも早く帰宅してゆっくり休むほうがはるかに効果的なのです。

旅行や温泉はどう!?

たしかに、温泉にゆっくり浸かることには、
もちろん一定の効果があります。

ただ、特にわざわざ遠方の温泉宿まで出かけるのは、
脳が休まるどころか逆に疲れるだけのケースも。

 

これはちょっと注意をしたい。

  • 人間の脳は外部情報の90%を視覚から入手している
  • 温泉などのアウェイでも脳に伝達される情報量が激増する
  • 当然ながら脳に多くの負担がかかり疲労につながってしまう

 

旅館に着くと、館内を探検したり、宿の近所を散歩したくなります。

あれは、動物が寝床の周囲に外敵がいないか見て回るのと同じで、
新しい環境に危険が潜んでいないか無意識のうちにチェックしようとしている。

 

結局、脳は休んでいないのです。

 

せっかくの温泉が、余分な刺激で疲労回復を遠ざけてしまうからご注意を。

今回のまとめ

というわけで、今回は以上です。

 

休日に旅行やスポーツでリフレッシュが疲労回復には役立たない。

それよりも、アウェイではなくできるだけホームで休息することがポイントであること。

 

ちょっと意外でありました。

 

現代ビジネスのネット記事(2018.5.12)、
医師で東京睡眠疲労クリニック院長梶本修身氏の記事を参考に。

疲れを取り除く方法を引用してのご紹介でした。

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。