「不機嫌ハラスメント」「フキハラ」をご存知でしょうか。コロナ禍が続く日常生活に、多くの方が不安と不満を募らせた結果として必然的に生まれた言葉です。特に家庭では、家族が蜜、夫が一日いる、子どもが出かけられない。夫婦がこんなにも一緒にいる時間が長い時は今までなかった。家族間のイライラ、男女間のムカムカにギスギスと、誰しもが不機嫌になりやすい。原因はけしてコロナ禍だからではない、男女の脳の違いから夫が妻を不機嫌にさせてしまっていることも多々あるようです。今回は、その原因と対処法をご紹介します。

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コロナ禍の家庭で妻が怖くて離婚が増えている原因

だからなのか「妻が怖い」という夫が増えているという。ネットニュースには、2014年度司法統計によると、夫側からの離婚の理由として注目されているのが「妻からの精神的虐待」。なんと、1985年度の8位から2位に急浮上しているという。

不機嫌のトリセツ

著者は黒川伊保子(くろかわいほこ)氏。

プロフィールを引用させていただくと、脳科学、人工知能研究者で、奈良女子大学理学部物理学科卒業。脳とことばの研究から、男女で使う脳神経回路に大きな違いがあることを発見。

その研究成果をもとに「妻のトリセツ」「夫のトリセツ」「娘のトリセツ」「息子のトリセツ」のトリセツシリーズが話題にとあります。

自分が不機嫌にならない方法、逆に不機嫌な相手への対処、相手を不機嫌にさせない方法を身につけることだと教えてくれます。

著者はこの本を、人類史上最悪の「不機嫌」時代を乗り切るための大切な処方箋、究極の取扱い説明書と紹介をされています。

 

黒川伊保子氏の「妻のトリセツ」、「不機嫌のトリセツ」のエッセンスをご紹介します。

妻のイライラ怒りの理由がわからない

夫側の精神的虐待というと少々大げさな気がしますが、いつもイライラしているだけでなく、何をしても怒られ、口をきいてくれなくなる。すぐにキレて急に怒り出すなどと穏やかではないようだ。

問題は、そのイライラや怒りの理由がよくわからないこと。

たとえ妻に教えてもらったとしても、妻の機嫌がよくなるわけもなしと、困ったあげくの果てに精神的虐待となってしまうのでしょうか。夫にしてみれば、それはあまりにも理不尽に思うのであります。

それもそのはず。

 

男の脳と女の脳はまったく別モノ、その違いを知らずして妻の不機嫌の原因はわからないのです。

絶対に理解しておくべき、男女の脳の違い

女性どおしのおしゃべりには、「そうそう」とか「わかるわかる」と大げさに相づちを打っている場面をよく見かけます。

「駅の階段で転びそうになったの、かかとの高いヒールは引っ掛かるわよねぇ」と会話をはじめれば、「えー、こわーい」とか「わかるわー」と続くが、だからどうなんだというオチがない。これが男には理解しがたい。

さらに話題は次々と移っては会話がどんどん続くというわけです。男性側からしたら、「そもそも高いヒールなどは履かなければいいのに」とアドバイスをしようとしてします。

女性の脳の特徴は「共感欲求」が高いということ。

自分の話を共感してもらえたということは、ストレス発散にもなるのです。逆に共感が得られないとと落ち込み、ストレス発散することなく溜まる一方となってしまう。

 

男性の脳は問題解決を優先する脳。女性の脳は共感欲求が高い脳、まずはこの違いを知るべしです。

女性の共感感情は特別

女性脳は記憶に感情が付いてくる。それは見出しのようであり、ある感情の記憶がよみがえると、類似の記憶が芋づる式に次々とあらわれてくる。それは自分の感情だけでなく、他人の感情体験談を自分のそれと見出しとして記憶におさまる。

この一見無駄話に見える女性の会話から生まれる共感感情の流れは、女性の癒しにもなれば知恵にもなる。それは子育てにも生活にも役立つと驚異の井戸端会議なのです。

 

女性の共感感情は癒しにも知恵にもなる、無駄な会話も驚異の井戸端会議となるのです。

女性の共感感情プレゼンに夫も参加せよ

夫婦間になると、夫はそんな女性の脳の共感の会話を楽しむなんて知るわけもなく、妻の側からすると夫は自分に起こったささやかな出来事を話してくれない。

つまり共感の会話をしてくれないから会話が不毛だと不満に転じてしまうというわけです。

夫婦のお互いたわいもなくオチのない話でも、その会話は話をすることでスッキリする。妻側は楽しかったという感情が生まれるとても大切な共感のプレゼンになるのです。

ところが男性脳の会話は、話を折っては「こうすればいいじゃない」とか、「やらなければいいのに」と結論で終わらせようとしてしまう。

だから女性は、「夫はおもいやりがない」「私の話を聞いてくれない」「いきなり私を否定する」となってしまうのです。

 

夫婦円満の秘訣は、夫が妻とのオチのない共感のプレゼンに参加することなのです。

解決策はいらない共感のひと言が大事

わかりやすいエピソードとして登場するのが赤ちゃんの子育て最中。子供がぐずってしまうのでずっと抱っこして腰が痛いという妻。

そこへ夫が登場するやいなや、「腰大丈夫、マッサージしようか」、「抱き癖がついちゃうかも、泣いてもいいからだくのをやめたら」と、ここでも問題解決を優先してしまう。

妻はそんなことを期待していない。

夫に言って欲しいのは「一日中抱っこしてたの、大変だったね、腰もいたくなるね」と、ねぎらいの共感のひと言なのです。

 

夫よ、妻は問題解決策もアドバイスも要らない、「がんばったね」「よくやったね」のひと言でいいのだ。

妻との喧嘩は勝利できない

「今日は一日なにしてたの」「お前は家にいて昼寝ができていいよな」「ご飯ないの」「おかずはこれだけ」などと夫が言った日には、妻の怒りが頂点、大爆発するのが決まっています。

女性脳は感情を見出しのように記憶して、どんどん紐づいて記憶した感情が繋がり蘇るという怒りの頂点に達する。

それは過去の感情記憶が次々と蘇り感情をぶつけてくることになる。恐ろしくも感情の連鎖が、10年20年前のことが爆弾のごとく降り注ぐという最悪なパターンに陥るのです。

 

妻には勝てない理由は明確なのです。

言ってくれればやったのに

「言ってくれたらやったのに」、夫のこのひと言が妻を怒らせるのを夫はまったく気づいていない。そのひと言が妻を気づつけるなんて、そもそもぜんぜんわかっていないのです。

女性脳は、たとえば赤ちゃんがなにも言わないのに意識を集中して、その変化に注目して何を求めているのか気づく才能があるのです。

どうすれば相手が喜ぶのか、もの言わぬ赤ちゃんの意図を察する能力があるということ。

察することが愛の証であると理解している女性脳が、「言ってくれればやったのに」の無頓着な夫のひと言にカチンと来るのは言うまでもないということ。

夫からすれば見ての通りに心配して気遣ってあげているのにも関わらず妻は機嫌をすこぶる悪くしてしまう、わけが分からない。察することができないイコール思いやりがない人の感じてしまう女性の脳。残念ながら男性脳には「察する」とは辞書にないのです。

 

察してなんぼ、それは女性にとって愛情の証なんです。

不機嫌にさせない対話術

普段の会話も注意しないと、妻の奥さんに不機嫌にさせてしますのです。

夫が妻に言ってはいけない言葉

妻を不機嫌どころか絶望させてしまうセリフがあるのです。

「だったらやらなくていいよ」、「つまりこういうことだろう?」、「おかず、これだけ?」、「今日は何してたの」、「いいなぁ君は、1日子供と一緒で」といった具合。

こんな言葉がときに妻には辛いと感じさせてしまう。最悪なのは妻自身が自分を責めてしまったりもするから、夫側は十分理解して口にするのは気をつけなくてはならない。

 

夫が口にするときには、「いつもありがとう」だけでいいのです。

妻への「5W1H」禁句のわけ

妻の奥さんが新しいスカートをはいていた。「いつ買ったの」と夫がきくと、「安かったから」となにげない返事、そして不機嫌に。

夫にしてみれば、ただそう聞いただけなのに不機嫌になる妻の真理がわからない。

実は、そもそも女性に5W1Hを言ってはいけない。なぜなら、それは妻を尋問しているようなものと受け止めてしまうから。

 

妻に5W1Hは禁句なのです。

妻の話をうけたときはこれ!

妻の話を受ける時に、なにげなく返答するだけでは危険がいっぱいだということがわかりました。それではいったい、どんなふうに返すのがいいのか。これに黒川氏は、「いいね」か「わかる」がベストと解説。

極端に言えば、もう「いいね」か「わかる」以外は使わないということです。「いいね」からはじめると、一度共感をしているという安心感から、その後の会話がすんなりと流れる、つまり良好なコミュニケーションが成り立つというわけです。

 

妻の話を受けるときは、「いいね」か「わかる」と決めておくこと。

私の感想

正直、もう少し若い時にこの話を教えていただけていたらと思ってなりません。少なくとも女性や妻の奥さんのそうした思考回路を知っているだけでも対処の仕様があったと過去を振り返るのです。

今となってはもう遅いと思うのですが、それでも教えてもらってよかったと思うばかり。

こうなると、女性や世間の奥様方にお願いをせねばと思うようにもなってきた。

男、つまり夫というのは、そうした女性の脳の働きをまったくわからず、またわかったとしても理解できない。とならば、期待してもしかたがないのではと、ついついネガティブになるばかりなのであります。

 

どうか、女性の皆さま、奥様の皆さま、お手柔らかにお願いします。

 

(marusblog記事紹介)

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今回のまとめ

夫は妻の共感を求める話を真剣に受けとめなくてもいいのです。最初はその話をうなずきながらも聞いてあげる。そして、自分も共感の会話に参加して些細のない出来事をプレゼンするのです。それが、妻の楽しかったにつながるわけです。

けして難しいことはけしてありません。

奥さんの話を受けた夫は、ただひたすら「いいね」、「わかるよ」と言ってあげる。それが、共感につながります。

 

女性は解決を求めていない、共感を求めているのです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

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