「やったほうがいいのは、もうわかっている」。本書「0秒で動け」は、そんな私たちの胸の内を見透かすように始まる。知識も経験も足りていないわけじゃない。ただ、最初の一歩が重たい。それだけで、日常は簡単に停滞する。伊藤羊一さんは、行動できない理由を意志の弱さや性格の問題にせず、「動く設計」が抜けているだけだと語る。完璧に考えてからでは遅い。考える前に、0秒で動く。その思想は強烈なのに、読後に残るのは不思議とやさしい感触だった。エッセイ風によせてお伝えします。