
「やったほうがいいのは、もうわかっている」。本書「0秒で動け」は、そんな私たちの胸の内を見透かすように始まる。知識も経験も足りていないわけじゃない。ただ、最初の一歩が重たい。それだけで、日常は簡単に停滞する。伊藤羊一さんは、行動できない理由を意志の弱さや性格の問題にせず、「動く設計」が抜けているだけだと語る。完璧に考えてからでは遅い。考える前に、0秒で動く。その思想は強烈なのに、読後に残るのは不思議とやさしい感触だった。エッセイ風によせてお伝えします。
動けない朝の自分に名前をつける
朝、机に向かって
コーヒーを飲みながら、
やるべきことを頭の中で反芻する。
メール返信、報告書、
あの面倒な電話。
脳内会議はすでに佳境なのに、
体はまったく動かない。
そんな自分を責めながら、
本書を手にしてふと気づいた。
私は「動けない自分」を
人格ごと否定していたのだと。
著者は、行動できない状態を
冷静に切り分ける。
感情と行動は別物で、
やる気が出るまで待つ必要はない。
そう考えた瞬間、
少し笑えてきた。
やる気が出るまで待つなんて、
天気予報をにらみ続けるみたいなものだ。
そこで、
「あ、これは“エンジンかかってない朝モードだな”」
「今は“考えすぎモード”だな」
と、状態に名前をつける。
名前をつけて距離を取るだけで、
朝の自分は急に扱いやすくなる。
考えるより先に、手が動いた瞬間
本書の核心は、
思考より行動を前に出すことだ。
でもそれは、
考えるなという乱暴な話ではない。
考える前に、
まず一つだけ動く。
手帳を開く、資料のファイル名を決める、
メモ帳に日付を書く。
それだけでいい。
私も半信半疑で試した。
原稿が進まない夜、
タイトルだけ打ってみた。
中身は空白のまま。
それでも不思議なことに、
数分後には文章が生まれていた。
人は動きながら考える生き物なのだと、
体で理解した瞬間だった。
完璧な一手を探すより、
不格好な一歩を踏み出すほうが、
よほど賢いのかもしれない。
失敗が軽くなると、人生も軽くなる
動くことが怖い理由の多くは、
失敗への過剰な想像だ。
評価されなかったらどうしよう、
恥をかいたらどうしよう。
本書では、失敗を重く扱いすぎない
視点が何度も語られる。
行動は仮説検証であり、
うまくいかなければ修正すればいい。
それを読んだとき、
私は昔の自分を思い出した。
失敗一つで落ち込んで、
何日も引きずっていた頃。
あれは失敗が怖かったのではなく、
失敗した自分を許せなかったのだと思う。
0秒で動く癖がつくと、
失敗はただの通過点になる。
人生が少し軽くなる理由は、
そこにある。
今回のまとめ
-動ける人は、特別じゃない
本書を通して感じたのは、
行動力は才能ではなく、
設計だということだ。
気合でも根性でもなく、
最初の一歩を小さく切る工夫。
考えすぎる前に、
体を動かす習慣。
自分を責めず、
淡々と前に進む姿勢。
それらは誰にでも真似できる。
今日の自分が昨日より一歩動けたなら、
それで十分だ。
大きな変化は、
いつもそんな小さな差から始まる。
あとがき:人生は考えすぎると止まる。動きながら考えればいいし、転びながら覚えればいい。明日やろうと思っていることを、今この瞬間に一つだけ。キーボードを叩く。立ち上がる。深呼吸する。その一瞬が、案外いちばん難しくて、いちばん自由なのだと思う。
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いかがでしたでしょうか?
最後まで読んでくださりありがとうございます。
少しでもヒントになればうれしく思います。






