
「また余計なものを買っちゃった」「やる気はあるのに続かない」そんな日、ありませんか。実はそ、気合い不足ではなく、人の心にもともとある“クセ”かもしれません。ダン・アリエリーの『予想どおりに不合理』は、人がなぜつい変な選び方をしてしまうのかを、行動経済学の視点から教えてくれる一冊です。この記事では、買いもの、ダイエット、片づけ、人づきあいにもつながる「あるある不合理」をやさしく紹介します。読んだあとに、「じゃあ今日はこれだけやってみよう」と思える、小さなヒントを持ち帰れる内容です。
人は「得」より「つい」で動いている
私たちは思うほど冷静ではありません。
ちゃんと考えて選んでいるつもりでも、
意外と「なんとなく」で決めています。
たとえばスーパーで、
「2個買うとお得」を見ると、
別に2個いらないのに手が伸びる。
帰ってから、
「これ誰が食べるの?」と立ち尽くす。
これ、よくあります。
アリエリーは、
人は「本当に必要か」より、
「こっちのほうが得そう」に動くと示します。
つまり私たちは、
欲しいものを買うより、
“比較で勝って見えるもの”を選びがちです。
だから買いもののあとに、
小さな後悔が残ります。
でもそれは、
あなたがダメだからではありません。
人の脳が、
そう動きやすいだけです。
なんとも愛しい不完全さ。
ここで使える小さなコツがあります。
買う前に、
「これ、定価でも欲しい?」
と聞くこと。
このひと言だけで、
“お得の魔法”が少し弱まります。
さらに、
「安いから買う」ではなく、
「使うから買う」に言い換える。
この順番に変えるだけで、
家の中の謎ストックは減っていきます。
洗剤も、お菓子も、
なぜか増えますから。
「明日からちゃんとやる」が続かない理由
人は未来の自分を、信じすぎます。
今日の私は、
夜にお菓子を食べているのに、
明日の私は急に健康志向の予定。
でもその明日の私、
だいたい来ません。
予定だけは一流です。
アリエリーは、
人が「今のラクさ」に弱く、
「未来の得」を軽く見やすいと語ります。
だから、
運動も、片づけも、節約も、
“わかってるのにできない”が起きます。
ここで必要なのは、
気合いではありません。
仕組みです。
たとえば、
「毎日30分運動する」は重たい目標。
脳がそっと逃げます。
でも、
「スクワット3回だけ」ならどうでしょう。
ちょっと笑えるほど小さい。
けれど、この小ささこそが続くコツです。
人は、
始めるハードルが低いほど、
動きやすくなるからです。
片づけなら、
「部屋を整える」ではなく、
「紙を3枚捨てる」で十分。
大事なのは、
未来の理想の自分に丸投げしないこと。
できる人になる前に、
できる形に変える。
それが現実に効く方法です。
「自分で決めたつもり」がいちばんあやしい
私たちは周りの空気にかなり影響されます。
しかも本人は、
そのことにあまり気づいていません。
そこがまた、
人間らしいところです。
たとえばカフェで、
隣の人のおしゃれなドリンクを見ると、
急にそれが魅力的に見える。
本当はコーヒーでよかったのに、
気づけばベリー香る泡の飲みもの。
そして少し寒くなる。
こんな「つられ選び」は、
毎日の中にたくさんあります。
SNSを見て、
急に服が足りない気がしたり、
急に朝活したくなったり。
でも数日後には、
部屋着でせんべいを食べている。
それも、ちゃんと現実です。
この本のおもしろさは、
「自分の意志だけで決めている」という思い込みを、
そっと外してくれるところにあります。
これに気づくと、
人と比べて疲れにくくなります。
なぜなら、
その「欲しい」や「やるべき」が、
本音とは限らないからです。
だからこそ、
何かを選ぶ前に、
「これ、私は本当に好き?」
と聞いてみる。
それだけで、
流される回数は少し減ります。
毎回ぜんぶ乗らなくて大丈夫です。
今回のまとめ
この本が教えてくれるのは、
人はダメだから失敗するのではない、
ということです。
人はもともと、
少し不合理にできています。
だから、
つい迷い、つい流されます。
でもそれは、
責めるべき欠点ではありません。
知っておくと扱いやすくなる、
“心のクセ”です。
安いと買ってしまう。
明日ならできると思ってしまう。
人の空気に引っぱられてしまう。
どれも立派な人間あるある。
あなただけではありません。
大事なのは、
自分を変えようと気合いを入れることより、
少し動きやすく整えること。
買う前に一呼吸。
やることを小さくする。
選ぶ前に「私はどうしたい?」と聞く。
その1ミリの工夫が、
暮らしをちゃんと変えていきます。
あとがき:『予想どおりに不合理』は、読んでいて何度も「それ私です」となります。ちょっと恥ずかしくて、でも少し笑えて、最後には自分にやさしくなれる本でした。人って案外、ちゃんとしていません。でも、その不完全さがなんだか愛しい。もし最近、自分にダメ出しが増えていたら、今日は少しだけゆるめで大丈夫です。まずはひとつ、自分の「つい」を見つけるところから。そこが変化の入口です。
(アマゾン)
予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 – ダン アリエリー (著)
いかがでしたでしょうか?
最後まで読んでくださりありがとうございます。
少しでもヒントになればうれしく思います。






