
人と話すのが苦手だと感じるとき、私たちはつい「話し方」や「うまい言葉」を探してしまいます。どう言えば嫌われないか、どう言えば評価されるか。ローラ・ファン著『ハーバードの 人の心をつかむ力』は、そんな表面的なテクニック探しに、そっとブレーキをかけています。本書が伝えているのは、心をつかむとは相手を操作することではなく、人としてどう在るかという、もっと根っこの話。ハーバードでの研究や実践をもとに、人が安心し、信頼し、自然と心を開いてしまう関係性の正体を、静かに、しかし確かな根拠とともに教えてくれます。本記事では、「なぜ人間関係がうまくいかないと感じてしまうのか」という読者の悩みから出発し、本書で何に気づけるのか、そして今日からどんな小さな行動を変えられるのかをお届けします。
強く見せようとするほど、心は離れていく
人前に立つとき、
私たちはつい立派に見せたくなります。
知っていることは全部出し切ろうとするし、
失敗談はなるべく削除したくなる。
でも本書は、
その逆をそっと指さします。
人の心を動かすのは、
完成された正解よりも、
途中経過の揺らぎだと。
たとえば、
完璧な成功談を聞いたあと、
なぜか少し疲れてしまうことがあります。
すごいとは思うけれど、
自分とは遠い世界の話に感じてしまう。
一方で、途中でつまずいた話や、
実は今も悩んでいるという一言が混ざると、
急に距離が縮まる。
あ、同じ人間だ、
と心が緩むのです。
強さを見せるより、
正直さを差し出したほうが、
結果的に相手の心に触れていたのだと。
うまく話すより、ちゃんと聞くという技術
人の心をつかむ力というと、
話し方に注目しがちです。
本書で何度も繰り返されるのは、
聞くことの重要性です。
しかも、ただ黙って
聞くのではありません。
相手の言葉の裏にある感情に、
そっと耳を澄ませるということ。
これが意外と難しい。
相手が話している最中に、
私たちは次に自分が何を言うかを
考えてしまうからです。
うなずきながら、
頭の中では別の準備をしてしまう。
だから、すぐに答えを返さず、
相手の言葉が自分の中に
落ち着くのを待つ。
すると、不思議なことに、
相手がさらに話し始めるのです。
まるで、
ちゃんと受け取ってもらえたことを
確認するように。
聞くという行為は、
相手の存在を尊重する
静かなサインなのだと感じました。
心をつかむのは、特別な人ではない
読み終えて強く残ったのは、
人の心をつかむ力は、
生まれつきの才能ではないということ。
社交的でなくてもいいし、
話題が豊富でなくてもいい。
大切なのは、目の前の人を
一人の人間として扱おうとする姿勢だけ。
無理に盛り上げなくてもいい、
うまくまとめなくてもいい。
ただ、ここにいるという態度が伝われば、
それで十分なのだと。
人の心をつかもうと頑張るほど、
力が入り、空回りする。
少し肩の力を抜いたとき、
関係は自然に動き出す。
そんな逆説を、
本書は何度も優しく思い出させてくれます。
今回のまとめ
-心は、押すものではなく、ひらくもの
本書を通して一貫しているのは、
相手を変えようとしないという姿勢です。
心をつかむとは、
相手を操作することではなく、
自分がひらかれること。
その結果として、
相手も自然と心をひらく。
今日の会話で、
少しだけ正直になれただろうか。
相手の話を、
最後まで聞けただろうか。
そんな小さな問いを持つだけで、
日常のコミュニケーションは変わり始めます。
大きなテクニックより、
ささやかな態度の積み重ねが、
人と人の間に橋をかけていくのだと感じました。
あとがき:人の心をつかむ近道は、つかもうとしないこと。立派になろうとするのをやめて、不完全なまま立ってみる。すると、いつの間にか、誰かの心のほうから、そっと手を伸ばしてくる。そんな気がしています。
(アマゾン)
ハーバードの 人の心をつかむ力 単行本(ソフトカバー) – ローラ・ファン (著)
(楽天)
|
価格:1760円 |
![]()
いかがでしたでしょうか?
最後まで読んでくださりありがとうございます。
少しでもヒントになればうれしく思います。






