今回のテーマは、エクセルVLOOKUP関数とIFERROR関数の組合せ方法についてです。VLOOKUP関数を使って社員リストや顧客リストなどの情報を、社員コードなどから検索して該当データを参照し転記するなどよく使うとても便利な関数です。ところで、検索値が空白などの場合にはエラー表示になってしまうことがあります。この場合IF関数を組合わせて、空白には空白表示にする方法が一般的のようです。IFERROR関数との組合せでも同様な結果を得られます。IFERROR関数の構成はとてもシンプル、より便利で使い勝手がいい点、使い方を入力方法と合わせてご紹介します。

VLOOKUP関数のエラーを空白表示にしたい

VLOOKUP関数の結果でエラーになる場合があります。

エラー表示で見えにくい表になってしまう

社員名簿の「所属№」に所属コードを入力すると、所属コード表から「所属名」が転記されます。

社員名簿のD列にVLOOKUP関数が入力されているからです。

 

ところで、エラー表示になってしまう場合があります。

  • 検索値である「所属№」が空白になっていることが原因。

 

このエラー表示を空白表示にしたいところです。

便利に使えるIFERROR関数

検索値が空白のときに空白表示にする際、一般的にVLOOKUP関数とIF関数の組合せを使います。

 

例)上図を例に、D4セルにVLOOKUP関数とIF関数の組合せは、

  • =IF(C4=””,””,VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)

 

IFERROR関数の構成はとてもシンプル。

  • IFERROR(値,エラーの場合の値)

 

IFERROR関数の値にVLOOKUP関数を組合わせて使います。

  • =IFERROR(VLOOKUP関数,””)

 

VLOOKUP関数でエラー表示の場合、空白表示にするという意味になります。

VLOOKUP関数を入力する

先に、VLOOKUP関数を入力します。

関数名を入力する

D4セルに「=VL」と入力する。

「VLOOKUP」と関数名がピックアップ表示される。

 

ここで、

  • 「Tab」キーを押す。

 

関数名が入力されます。(直接入力しても構いません)

  • =VLOOKUP(

検索値を指定する

C列にはあらかじめ社員IDが入力されています。(一部空白になっている状態)

この「所属№」が検索値になります。

 

検索値になるC4セルを指定しカンマを入力する。

  • =VLOOKUP(C4,

範囲を指定する

範囲は「所属コード表」です。

 

ドラッグして範囲指定する。

範囲が入力される。

  • =VLOOKUP(C4,H3:I9

 

範囲は固定する必要があるので絶対参照にします。

 

相対参照、絶対参照についてはこちら↓↓↓

【Excel数式の入力】5分で分かる!エクセルの相対参照と絶対参照の使い分け

 

ファンクション「F4」キーを押し絶対参照(範囲を固定)にする。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9

 

カンマ「,」を入力する。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,

列番号を指定する

範囲指定した元の表「所属コード表」の「所属名」は左から2列目です。

 

列番号とカンマ、「2,」と入力する。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,

検索方法を指定する

検索方法を指定します。

 

ここでは、完全に一致する「FALSE」を指定します。

「FALSE」は数字の「0」でも可。

 

「FALSE」と入力し「Enter」キーを押します。

 

自動的に「」がついて入力されます。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)

IFERROR関数とVLOOKUP関数の組合せで検索値が空白のときには空白表示にする

先に入力したVLOOKUP関数にIFERROR関数を挿入し組合せます。

IFERROR関数の構成

IFERROR関数の構成は、引数が2ととてもシンプル。

  • IFERROR(値,エラーの場合の値)

 

VLOOKUP関数をIFERROR関数の引数、「値」に入力します。

エラーの場合の値は空白(””)にします。

 

次に、上記VLOOKUP関数とIFERROR関数の組合せを実際に入力してみましょう。

IFERROR関数を入力する

先に入力したVLOOKUP関数の前にIFERROR関数の関数名を挿入する。

 

VLOOKUP関数の前に「=IF」と入力するとIFではじまる関数名がピックアップ表示されます。

 

「IFERROR」を選択したところで「Tab」キーを押す。

 

IFEEROE関数の関数名が挿入される。

先に入力のVLOOKUP関数の後に「,」(カンマ)を入力する。

  • =IFERROR(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE),

エラーの場合の値を入力する

VLOOKUP関数でエラーの場合は空白表示にします。

 

空白は「“”」(ダブルクオーテーション)を使います。

「)」(カッコ閉じ)を入力し「Enter」キーを押します。

  • =IFERROR(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE),“”)

ドラッグしてコピーする

関数式が入力され指定通り転記されました。

 

関数式が入力されているD4セルの右下の「■」ハンドルマークをドラッグする。

「■」ハンドルマークをダブルクリックでも同様に関数式がコピーされる。

検索値が空白なら空白表示に

検索値(社員名簿の「所属№」)が空白なら空白表示。

そうでなければVLOOKUP関数を実行して所属コード表から「所属名」を転記する。

 

VLOOKUP関数とIFERROR関数の組合せで「エラー」表示の問題が解決となりました。

今回のまとめ

というわけで、今回は以上です。

 

今回の問題は、VLOOKUP関数を使った際に検索値が空白のときの「エラー」表示を空白にする方法。

一般的には、VLOOKUP関数とIF関数の組合せを使うようです。

 

今回は関数の構成がシンプルな「IFERROR関数」を使いました。

  • VLOOKUP関数とIFERROR関数の組合せ。

 

IFERROR関数の構成は、

=IFERROR(値,エラーの場合の値)

 

IF関数とVLOOKUP関数の組合せは、

  • IFERROR(VLOOKUP関数,””)

 

VLOOKUP関数のエラーを空白にするには、シンプルなIFERROR関数との組合せが便利です。

 

いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。