今回のテーマは、エクセルVLOOKUP関数で0表示を空白表示にする方法のご紹介です。VLOOKUP関数を利用している際、ときに結果が0表示になってしまうことがあります。そのままでも構わないのですが、見た目がよくありません。0表示になったら自動的に空白表示にしたいもの。結果が0ならば空白を表示、そうでなければVLOOKUP関数を実行と条件関数のIF関数との組合せを利用します。組合せ方法と入力手順をご紹介します。

VLOOKUP関数の0を空白表示にしたい

VLOOKUP関数の結果で0表示になる場合があります。

0表示がわずらわしい

社員名簿の「所属№」に所属コードを入力すると、所属コード表から「所属名」が転記されます。

社員名簿のD列にVLOOKUP関数が入力されているからです。

 

VLOOKUP関数の構成は、

  • =VLOOKUP(検索値,範囲,列番番号,検索の形)

 

VLOOKUP関数の基本はこちら↓↓↓

表から該当データを転記するVLOOKUP関数

 

ところで、下図のように0表示になってしまう場合があります。

  • 範囲である所属コード表の「所属名」に空白があることが原因。

 

この0表示を空白表示にしたい。

0を空白表示に変えるVLOOKUP関数とIF関数の組合せ

IF関数のおさらいから。

 

IF関数の構成は、

  • IF(①論理式,②真の場合,③偽の場合)

ここでの各引数(①論理式、②真の場合、③偽の場合)は次のとおり。

① 論理式(条件)・・・指定したVLOOKUP関数の結果が0ならば
② 真の場合(条件に合えば)・・・・・・空白にする
③ 偽の場合(条件に合わない)・・・・・・指定したVLOOKUP関数式を実行する

 

次に、VLOOKUP関数とIF関数の組合せで0を空白にする組合せの入力方法をご紹介します。

VLOOKUP関数を入力する

先に、VLOOKUP関数を入力します。

関数名を入力する

D4セルに「=VL」と入力する。

「VLOOKUP」と関数名がピックアップ表示される。

 

ここで、

  • 「Tab」キーを押す。

 

関数名が入力されます。(直接入力しても構いません)

  • =VLOOKUP(

検索値を指定する

社員名簿のC列にはあらかじめ所属№が入力されています。

この「所属№」が検索値になります。

 

検索値になるC4セルを指定しカンマを入力する。

  • =VLOOKUP(C4,

範囲を指定する

範囲は「所属コード表」です。

 

ドラッグして範囲指定する。

式に範囲が入力される。

  • =VLOOKUP(C4,H3:I9

 

指定した範囲は固定する必要があるので、

  • 範囲は絶対参照にする。

 

相対参照、絶対参照の詳細についてはこちら↓↓↓

【Excel数式の入力】5分で分かる!エクセルの相対参照と絶対参照の使い分け

 

ファンクション「F4」キーを押し絶対参照(範囲を固定)にする。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9

 

カンマ「,」を入力する。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,

列番号を指定する

範囲指定した元の表「所属コード表」の「所属名」は左から2列目です。

 

列番号とカンマ、「2,」と入力する。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,

検索方法を指定する

検索方法を指定します。

 

ここでは、完全に一致する「FALSE」を指定します。

「FALSE」は数字の「0」でも可。

 

「FALSE」と入力し「Enter」キーを押します。

自動的に「」(カッコ閉じ)がついて入力されます。

  • =VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)

ドラッグしてコピー

D4セルの右下の「■」ハンドルマークをドラッグ。

入力した数式がコピーされます。

0表示になってしまう

式がコピーされ、社員名簿の「所属№」を検索して、所属コード表の「所属名」が転記されました。

 

所属名が0表示になってしまっているセルがあります。

  • 所属コード表の№40の一部が空白になっているためです。

 

次に、0を空白表示にするIF関数との組み合わせを入力手順を紹介します。

IF関数の組合せで0ときには空白表示にする

0を空白表示にするために、先に入力したVLOOKUP関数にIF関数を挿入します。

VLOOKUP関数にIF関数を組合わせて、0を空白表示にしてみましょう。

IF関数の構成

IF関数の構成は、引数が3つが基本。

  • IF(①論理式,②真の場合,③偽の場合)

つまり、

① 論理式・・・VLOOKUP関数の計算結果が0の場合
② 真の場合・・・空白(””)にします
③ 偽の場合・・・VLOOKUP関数を実施するとなります

式の構成は、

  • =IF(①VLOOKUP()=0,②””,③VLOOKUP())

 

次に、上記VLOOKUP関数とIF関数の組合せを実際に入力してみましょう。

IF関数を挿入する

先に入力したVLOOKUP関数の前にIF関数の関数名を挿入する。

VLOOKUP関数の前に「=IF」と入力するとIFではじまる関数名がピックアップ表示されます。

 

ここで、

  • 「IF」を選択したところで「Tab」キーを押す。

 

IF関数名と「」(カッコ)が入力される。

  • =IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)

IF関数の論理式を入力する

「=IF(論理式,」は、VLOOKUP関数の結果が0の場合です。

 

VLOOKUP関数の後に「,」(カンマ)を入力して「VLOOKUP( )=0,」とする。

  • =IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)=0,

IF関数の真の場合を入力する

IF関数の次の引数は、「真の場合」。

「VLOOKUP関数が0の場合は空白にする」です。

 

空白は「“”」(ダブルクォーテーション)を使います。

 

ダブルクオーテーションとカンマで「“”,」を入力する。

  • =IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)=0,“”,

IF関数の偽の場合を入力する

IF関数の次の引数は、「偽の場合」。

「VLOOKUP関数がゼロでなければVLOOKUP関数を実行する」です。

 

再度、VLOOKUP関数を直接入力、または、先に入力のVLOOKUP関数を範囲指定してコピーする。

ここでは、範囲指定してコピーを利用する。

 

範囲指定は細かい作業になるので「Shift」キーと「→」キーを使います。

  • 「Shift」キーを押しながら「→」キーで先のVLOOKUP関数式を範囲指定する。

コピーもキー操作を使います。

  • コピーは「Ctrl」キー + 「C」キーを押す。

 

「=IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)=0,””,」のカンマの後ろにカーソルを合わせます。

  • 「Ctrl」キー + 「V」キーを押す。

 

先に入力されたVLOOKUP関数式が貼り付けられる。

  • =IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)=0,””,VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)

 

最後に「」(カッコ閉じ)で「(」と数を合わせます。

  • =IF(VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE)=0,””,VLOOKUP(C4,$H$3:$I$9,2,FALSE))

 

「Enter」キーを押す。

ドラッグしてコピーする

関数式が入力され指定通り転記されました。

 

関数式が入力されているD4セルの右下の「■」ハンドルマークをドラッグする。

「■」ハンドルマークをダブルクリックでも同様に関数式がコピーされる。

検索値が空白なら空白表示に

社員名簿の所属名が0ならば空白表示。

そうでなければVLOOKUP関数を実行して所属コード表から「所属名」を転記する。

 

VLOOKUP関数とIFERROR関数の組合せで0を空白表示にすることができました。

VLOOKUP関数関連記事

本ブログのVLOOKUP関数関連記事はこちら。↓↓↓

今回のまとめ

というわけで、今回は以上です。

 

今回は、VLOOKUP関数を使った際の0表示になってしまうケース。

VLOOKUP関数の引数で範囲を指定する別表データが空白になっていることなどが原因。

  • 表が見にくいので0のときには空白表示にしたい。

 

そこで、VLOOKUP関数とIF関数を組合わせて0を空白にする。

 

IF関数の構成は、

  • IF(①論理式,②真の場合,③偽の場合)

ここでの各引数(①論理式、②真の場合、③偽の場合)は次のとおり。

① 論理式(条件)・・・指定したVLOOKUP関数の結果が0ならば
② 真の場合(条件に合えば)・・・・・・空白にする
③ 偽の場合(条件に合わない)・・・・・・指定したVLOOKUP関数式を実行する

 

その他、キーボードのキーを使ったコピーと貼り付け方法などもご紹介。

 

VLOOKUP関数とIF関数の入れ子の組合せで0を空白表示にする解説でした。

 

いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。