会社や組織にとって「会議」は不可欠です。重要事項の決定や新規事業の検討、計画の進捗報告などなど枚挙にいとまがない。会議では資料が重要となり、その多くがマイクロソフト社のパワーポイントを使って、資料を作成したりプレゼンで説明をしたりとする場面も多く見受けられます。ところで、あのアマゾン社では、パワーポイントを禁止しているというのです。それは一体なぜなのでしょうか。パワポ禁止の理由と、あるべき会議資料のあり方を探りました。

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パワーポイントの特徴

パワーポイントについて、改めてそのメリット、よく使われている理由を整理してみましょう。

パワーポイントの役割

パワーポイントは、より見やすいく相手に整理された情報を提供し、内容をより分かりやすく資料を作成するソフトです。その資料は活字がずらり並んだ資料とは違い、箇条書きであったりグラフや図で示されていたり、アニメーションを使ったプレゼンなどは飽きのこない演出もすることができます。広く使われている理由が伺えます。

 

パワーポイントは文字だけでは伝わりにくい情報を、よりわかりやすく伝えることができる役割が周知されています。

パワーポイントを使うメリットは

パワーポイントはとてもシンプルで、その分要点を満たした資料となり見やすく分かりやすくなるわけです。簡潔で無駄のない資料を作成する段階でも、慣れてくるとスピーディに説得力のある資料を作成することができます。

文字の装飾に、画像や図、グラフなどを使って、テキストとは比較にならないくらいわかりやすい資料となります。作成する側も要領よく伝えたい情報をまとめるメリットもありますし、説明する場面もポイントを漏らすことなく確実に相手に伝えることができる点もおおいにメリットを感じます。

 

パワーポイントは作成する側も、受ける側もわかりやすい資料を手にすることができるメリット満載です。

アマゾンの会議ルール

アマゾンでは「パワーポイント」や「箇条書き」の会議資料を見ることはほとんど皆無だと言われます。それは、なぜでしょう。

アマゾンの会議資料は文章形式で書くというルール

意外なのですが、アマゾンの会議資料は文章形式でというルールがあるのです。そもそも文字がずらりと並んだ資料は、読み込むにも理解するにも少々頭を使います。

場合によっては十分内容を理解できぬまま誤解してしまうなんてことも考えられます。そうなりますとパワーポイントの資料の方がメリットあるように思うのですが。

ところでアマゾンの資料は通常、会議前もしくは会議時に配布され、参加者は必ず前もって読み込んでくることは期待されていない。なぜならば「その場で読んですぐに理解できる文章でまとめること」が資料作成の必須条件なのです。

 

アマゾンの会議資料は文章形式というルールがあるのです。

アマゾンのパワポや箇条書き禁止の理由

なぜアマゾンではパワーポイントや箇条書きの資料が禁止されているのかというと、それは箇条書きやパワポの資料だと、行間の読み方受け取り方で、人によって解釈の違いが生じるというのです。

発表者側もシンプルな資料ゆえに、行間にさまざまな思いや思考などの情報を別途説明することが多くなります。となれば後日、会議資料を取り出してみると、その行間に語られた情報はほとんど忘れてしまうという悲劇が待ち受けているとなるのです。

たとえば、「今までにない良質なカスタマーサービスの実現」と資料にあったとします。会議中はこのフレーズの意味や具体例が語られてなるほどと思ったとしても、これを後になった読んだ会議に参加していない人にとってみれば、まったく理解不能の状態になってしまうのは当然のことになります。

 

見やすく分かりやすいパワポの資料が、実は資料に書かれた真意が上手く伝わらない悲劇がここにも。

アマゾン創業者「ジョフ・ベゾス」の決断

アマゾンも小さな会社であった時には、お互いの意思疎通についてはそれほど問題はなかったはずです。やはり会議では、パワーポイントも箇条書きもよく使われていたでしょう。ところが、どんどんグローバル企業として成長していくと、従業員や関係者の人数も膨大になり組織内の意思疎通の難しさが顕著に。その弊害が看過できなくなるほどになったと思われるのです。

 

そこで創業者ジョフ・ベゾスは決断を下したのです。

エッセンスだけ凝縮しても意味がない

箇条書きやパワーポイントそのものにも問題があると考えているのです。たしかに文章の資料をもってもれずにわかりやすく伝える資料をまとめるのはかなりの努力が必要です。その点、パワポによる箇条書き資料などは比較的容易に資料をまとめることができます。

これらの資料をスライドなどにして次々に列挙し、会議当日は盛り上がったとしても、結局は「やっつけ仕事」で終わってしまうというこれまた悲劇が起こるというわけです。

それよりも、きちんとした文章にするとなると、受け取った側が間違った解釈をしないようにつじつまが合った整合性のとれた資料にまとめなければなりません。そのためには、何度も何度も吟味を重ね、適切な情報を用意して推敲を重ねる必要が生じます。

つまり、エッセンスだけを凝縮した資料よりも、クォリティの高い文章で誤解のなく後で確認もできる文書形式の方が必然的に必要となるといわけです。

 

 

箇条書きやパワポのエッセンスだけの資料は「やっつけ仕事」のようなもの、だからアマゾンは禁止。

私の感想

見た目よりも中身で勝負。その中身こそが必要であり、価値ある情報であること。だからこそ箇条書き禁止、パワポ禁止、会議資料は文書形式を採用、さすが「アマゾン」であります。

よくよく考えてみますと、日々の業務の中で文章にして伝えるという場面ばかりです。たとえ営業のお仕事でも報告書をもって報告も必要ですし、顧客とのコミュニケーションや連絡に文章でのやり取りは当然。営業上の案内やお知らせなど、文章で伝えることは必要不可欠。

 

文章でまとめて伝える技術は、ビジネスパーソン必須の条件だと自戒をこめて言い聞かせるのです。

 

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今回のまとめ

パワーポイントで作った一見すると見やすく分かりやすい資料が、会議当日はそれなりに盛り上がったとしても、その内容のクォリティはと問われると疑問が生じる。資料を作成する側にも情報をまとめるまとめやすさのメリットがあるのですが、それを「やっつけ仕事」と指摘しているアマゾン社。

会議に参加しない人が手に取っても、会議に参加しても後になってもれずに内容を理解できること、そのためには練りに練ったわかりやすい文章でまとめる「丁寧な仕事」が求められる。それがアマゾン社ではパワポや箇条書きを禁止している理由でした。あらためてビジネスパーソンの仕事の質、文章でまとめるスキルの必要性を実感するのでありました。

 

 

「なぜアマゾンの会議でパワーポイントがNGなのかの理由を知ってやるべきこと」をお伝えしました。

 

いかがでしたでしょうか。

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