例年、子どもたちの夏休みが終わっての2学期を迎える「9月1日」は、子どもたちの自殺が増加すると言われています。コロナ禍の今年は夏休みも短く、すでに「9月1日問題」を抱えている子供たちも少なくないかもしれません。子どもが追い詰められている理由、私たち親や大人は何をしてあげることができるのか?今回は、子どもの自殺が増える「9月1日問題」についてお伝えします。
- 参考サイト(All About「9月1日問題子供を追い込まない親のはたらきかけ」)
- イラスト(いらすとや)
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目次(ページコンテンツ)
増加傾向の10代の自殺
調べてみますと日本国内では年間に自殺する人が約3万人と言われているようです。単純に3万人を365日で割ると1日82人という計算になります。
いかに自殺でなくなる人が多いかと驚かされます。
自殺者の状況
内閣府統計「子供・若者の状況」には自殺者の状況についての統計がありました警察が把握した30歳未満の自殺者の推移グラフは左記のとおり。
10代の特徴はほぼ横ばいということ。
子供の数がどんどん減っている中、
自殺者が横ばいということは自殺率はそれ相当に上昇傾向であるということ。
悲しい現実が見えてきます。
自殺の原因と動機は何か!?
そのグラフも同じく引用させて頂いたのが右のグラフ。20代は健康問題の「うつ」、「その他」が特に多いのが特徴。10代はというと予想どうり「学校問題」。
よく言われる「いじめ」だけじゃぁないことも意外。
勉強のことや進路のこと、その他といろいろ悩みも多岐にわたっている。10代でも健康問題の悩みもあれば、家族の問題も無視できない。
子供の自殺の主な原因は「”学校”=”いじめ”」なんて安易に想像していました。
実際はそう単純な話ではないんですね。
特に2学期が始まると自殺が増え、9月1日はその数が突出して多いとあります。大人だって月曜日は「ブルーマンデー」なんて言われて、職場に向かう足が重く辛いなんてのは誰しも経験もあります。悩みを抱えている子供ならば余計にも辛く苦しい、学校へ向かう足取りは重くなると想像がつきます。

子供たちの悩みや不安はいじめだけでないんだニャー

そうじゃな子どもだからこそじゃぁ、よけいに悩みを抱えてしまうのじゃな!

夏休み後(9月1日)に子供たちの自殺はなぜ多いのか?
1学期、夏休み、そして2学期と、夏休みとその前後の生活環境の変化が子供たちの心に変化をもたらせているのは明らか。
9月1日に子供たちの自殺が多いのは、これらの環境変化にあるのです。
生活環境の変化
1学期にようやく慣れて、少々辛いこともなんとか登校できた子供たち。やっと夏休みに入りゆっくり休めると思いきや、いざ2学期が始まろうとなると生活環境の変化からいろんな心配ごとも増えてくる。
子供のころを思い出すと、誰しも経験することであります。
大人でも「ブルーマンデー」、「転勤うつ」、「引っ越しうつ」なんてあります。転勤や転居などの生活環境の変化で、
不安は増し心配ごとはあれこれと膨らみます。
子供だったらなおさらであります。
とくに学校にうまく適応できなくて少々つまづきを感じていたり、友人関係もちょっとギクシャクしたりとなんとなく心が落ち着かないなんて感じてしまう。新学期の成績はどうか、友人関係はうまくいくか。先生に叱られてしまいやしないか、親の期待に答えられなかったらどうしよう。
悩みっぱなしで不安や心配で頭がいっぱいになってしまう。
人生経験が少ない子供だけに、その変化から生じる不安や心配ごとに対処できないと落ち込んでしまう。いよいよ夏休みが明けてしまうと対処しきれない苦しさがピークに達して、夏休み後に自殺が増える一因というわけであります。
2020年コロナ禍の子供たちの不安や悩みはなおさらなのです。
自殺に向かう心理
確かに長い夏休みが終わることで生活環境が変わり、それらの変化で不安や心配ごとがかき立てられるということはわかります。ところで誰しもが自殺を考えてしまうかというと、実際はそんなことはない。心配や不安に追いつめられてしまうという、人によって気持ちの変化の特徴があるというのです。
自分は独りぼっちで、誰も助けてくれないという孤立感。
人に相談したり頼るのが苦手で、結局、親や教師に相談してもダメだと感じてしまう。
学校で仲間はずれにされたり悪口を言われると、自分には居場所がなくて誰も自分のことを必要としないなんて感じてしまう。やがて「自分には生きる価値がない」「生きていてもしかたがない」と思ってしまう。
そして、まじめな子供ほど頑張って親や教師の期待にこたえようとするのが、結果が望ましくないという現実にぶつかると自分の存在意識がなくなると感じてしまう。こうした悩みや苦しみが長く続く、いや永遠に続くのではないかと思いはじめるともはや恐怖に。人生経験がないとよけいに、こうした追いつめられた状況から脱出するのはムリと。
悲しいかな自殺しかない、自殺が解決する唯一の方法だと錯覚してしまうというのです。
いじめられっ子の叫び
とくにいじめられている子供にとって、夏休み後は到底耐えられないと恐怖におびえている。いじめられていることを親や教師に相談しようにも、「ちくったら、ただじゃぁすまないぞ」と脅かされる。
相談しようにも相談できない。
そもそも子供って親に心配をかけないようにするし、まじめな子ほどその傾向が強いと言われます。男の子ならとくにいじめられている自分が恥ずかしいと感じるなど、なかなか表にでてこない。
だからよけいにも悩ましい。
先生に言っても解決しないと、もはやあきらめていると耐え忍ぶしかなくなる。もう限界と感じてしまうのは夏休み後。目のあたりにその恐怖にさらされるのですから。さらに悩ましいのは悩んでいる自分を知られたくないという心の動き。だから無理に元気で明るい自分を演出してしまうことも。いじめられている状況はそう簡単に見抜けない。
なので余計にも悩ましいわけであります。

SNSなんかもトラブルだすと解決がなかなか難しい

余計にも表にでることなく深刻さはますのじゃぁな。
強い怒りが原因
心理学では自殺を考えるまで追いつめられる人の根底には強い怒りが潜んでいるというのです。
PRESIDENT Online「精神科医”9月1日自殺する子供の真理”」に掲載されていた、精神科医片田珠美氏の記事がとても興味を注ぎます。自分の悩みの原因は誰かのせいであり、その強い怒りに対する攻撃衝動を自分自身に向けてしまう。
これが自殺衝動と考えられるというのです。
私の外来に通院していた女子高校生は、リストカット(手首自傷)を繰り返していたが、自傷行為をやめたとたん、母親に暴言を吐いたり暴力を振るったりするようになった。この少女は、母親に対する強い怒りをうまく出せず、反転させて自分自身に向けていたのだが、母親への怒りを暴言と暴力によって表現できるようになったので、自傷行為をやめたのだろう。
引用元: 「復習するには自殺しかない」という真理(片田珠美精神科医)

う~ん、なるほど、まじめな子どもほど怒りなんて表にださないもの

その分、自分自身を傷つけてしまうんのじゃぁな。
逆の方向転換も起こりうる。友人のいじめや教師の理不尽な仕打ち、ときには親の価値観の押しつけによる呪縛などに対して強い怒りを感じているが、それを出せない。あるいは、怒りをちゃんと表現して抵抗するには自分は無力だと感じ、絶望感を抱いている。そういう場合、怒りと攻撃衝動が反転して自分自身に向けられ、自殺願望を抱くようになる。

強い怒りが行き場を失い自分に攻撃をしてしまうなんて!

知らなかったのじゃぁ、まるでブーメランのようじゃぁ!
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9月1日問題へ親は何をすべきか?
子供の様子が最近おかしい、元気がなかったり少し思い詰めている様子があったり。
そんな変化を感じたらどうしたらいいのでしょうか?
解決を急がない
子供は悩みや不安を親に隠そうとするだけに、親は本当のことを理解するには時間がかかるようです。気をつけたいのが批判しない、親の価値観で白黒つけないということ。
「やられたらやりかえせ!」なんて厳禁。
「よく話てくれたね、ありがとう」と、ひとりで苦しんで耐えていることをねぎらうことが大事となるようです。子供が感じていること体験したことを批判せず、そのまま受けとめてあげる。
そのうえで「あなたのこと心配している」と、一緒に考えて孤立感を与えないことが求められるというわけです。子供が安心感を感じられるように。場合によっては専門家の窓口に相談することだってあり。
最悪の選択をしないようにしたいものです。
何でも話し合える親子関係
子供の様子がおかしいと思って、子供の話に耳を向けようとしてもなかなかどうして。うまく話してくれない、
どうしたらいいのかわからなくなっちゃうということもあります。アクシデントに対する対応策を講じてようとしても、当然、日ごろから親子の信頼関係が大切となります。
興味深いのは一般的に人の思考スタイルは小学生時代に固定化されるのだというのです。
子供が自殺に向かう過程で、悲観的な考え方を身につけないようにしたいもの。
そのために気をつけることは親の言葉の使い方だと。
母親の発する言葉は、子供の思考スタイルに影響しやすいことはすでに分かっているので、ママは言葉選びを慎重にしていきましょう。これは、お子さんに話しかけるときの言葉はもちろんですが、次のような場面も影響力があるので、配慮が必要です。
ママが他者と話す場面
ママがボソッと言う独り言
ママの感情的な言葉
子供がいる横で、悲観的な物言いをすることは避けましょう。「もうすでに中学生、高校生だけど…」という方も取り組み方は同じです。思考スタイルは根強いものですが、しっかりと意識して介入することで、上書きすることもできるからです。

びっくり、そこまで母親の影響が子供に及ぼすとは!?

母親のひとり言も、こりゃ考えさせられるのじゃぁの。
参考になりました引用先サイトでは、
具体的に禁句にすべき言葉なども紹介されています。
■禁句にすべき言葉
「うわ~、最悪」
「なんで私ばかり、こんな目に合わなくちゃいけないの」
「こんな調子じゃ、いつまで経ってもできるようにならない」
「完璧にできなくちゃダメ、これならできていないのと同じ」
「どうせうまくいかないんだから」

言葉って大切だニャ~

気をつけないと無意識に発してしまうのじゃぁ
■積極的に取り入れていきたい言葉
「こういうこともあるよ。ママも〇歳のころ、〇〇なことがあったんだよ」
「でもね、〇〇って考えたら、すっごく楽になった」
「今回は残念! 次はうまくいくように練習しようね」
「よし、気持ちを切り替えて! 次はどうしたらいいかな? ママも協力するよ」
「これがダメなら、あれができるよ、大丈夫、やり方はたくさんあるから」
そして、
- 「だれでも失敗することはある」
- 「いやなこともある」
- 「でもそこから必ず立ち直れる」
を意味する言葉を日ごろから選ぶのがコツ。
端的に言えば、「悪いことは続かない」というニュアンスだと。

人生思うようにいかないのが当たり前田のクラッカーだもんね

そうそう四苦八苦することが人生なんじゃなぁ

いやぁ、親の態度、言葉、考え方ってこんなにも大事だなんて驚きだニャァ~
子供に死にたいと言われたら
「死にたい」なんて子供に言われたら、それはそれは親は動揺してしまいます。どう対応していいのかわからない。不安や心配が先だってしまって戸惑うばかり。
大切に育ててきたのに「死にたい」だなんて、親の教育をまさに否定されてしまったようにも感じてしまう。ついつい「そんなこと言うもんじゃぁありません」と言ってしまう。これが最悪なんだそうです。
子供の思う「死」は大人の思うそれとは違う。
自分を破壊したい消えてなくなりたい学校に行きたくないという意味あいがあるのです。
死ぬほど「つらい」という気持ちをまずは受けとめてあげること。
「死にたいと思ってしまうくらい、今、つらいんだね」と。
- 「くよくよするな」
- 「もっと強くなれ」
- 「そんなことで悩むな」
なんて突き放すような親の態度は厳禁!
- 「よく話をしてくれたね」
- 「何があっても味方だよ」
- 「いっしょに考えよう」
- 「そんなにつらい思いをしていたの、気がつかなくてごめん」
と、率直に言葉にすることが案外大事だとか。
子供が少し落ち着いてくるまでは時間がかかる。場合によっては先生とも相談して学校を休むことも。状況を改善しようとムリにせかしても、命を落としてしまったら取り返しがつかない。
「もう、死なないって言える?」
なんて言葉がかけられるようになるまで、一緒に歩むことが求められるということでしょうか。

つらい時間ですが、親子で取り組めばきっと解決できますね!

慌てずゆっくりとできたらいいんじゃが・・。

ひとりで抱え込んじゃうのが一番まずいんだね!
私の感想
長女が小学5年生だったころでしょうか、2学期がはじまると学校に出かける時間にもたもたするようになりました。元気もなく笑顔も消えて、あきらかにいつもと違うと。それでも長女は詳しく話してはくれず、しばらくヒヤヒヤした日を過ごした覚えがあります。
自分の振る舞いや言葉が原因で、しばらく教室でいじめられてしまった。やっぱり最初は親にもないしょで、ひとりで抱え込んでは悩んでいた。
うちの子にかぎってなんて思ったりして、親としてのふがいなさも反省したところ。
子どもから目を離してはならないと強く思ってわけであります。普段の何気ない会話も大切で、なんでも話せる親子関係でありたいものです。そんな長女も30歳。親子でなんとかのりこえた小学校時代の苦い思い出。
今では、あんな時代もあったねとにがい思い出として笑って話せるのであります。
ブッダが説くどんな悩みや苦しみも解決してくれるカンタンな方法

人生はいろいろあるさ

そう、思いどおりにいかないから悩み苦しむのじゃな!
今回のまとめ
大人でも仕事のことや職場の人間関係など、思い通りにならないことばかりでストレスも溜まります。子どもたちも同様で、勉強のこと子どもたちの人間関係にいじめと悩みは尽きない。
親との関係に悩んだりしたら最悪。
だれしもが順風満帆と行かないのが常と、子どもが悩み苦しむ時期もあるんだと思うくらいに心得ておきたいところ。夏休みが終わるこの時期、子どもたちの悩みはピークに達すると思うと緊張が走ります。
学校に死ぬほど行きたくない理由があるのなら、行かせない方法もあり。
結局のところ子どもだけの悩みで孤立させないということ。とにかくほっとくことがいけない、子どもをサポートするかのごとく寄り添って安心させたいところであります。日頃から子どもの様子はもちろん、常に会話などキャッチボール。
信頼関係は大事であると学んだ次第であります。
いかがでしたでしょうか?
今回は、子どもの自殺が増える「9月1日問題」について考えてみました。
参考サイト:子供に「死にたい」と言われた時の初期対応
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