「最近、仕事がつまらなくてさあ」「また上司の無茶ぶりで…」そんな愚痴がこぼれる飲み会の席。お酒が進むほどにあふれるのは、仕事そのものよりも“人間関係”への不満だったりする。特に上司との関係がこじれると、それはもう心身へのダメージが甚大だ。部下は萎縮し、上司は孤立し、職場はギスギス…。誰も得をしないこの状況を打破するヒントは、意外にも“ちょっとしたコミュニケーション”にあったりするのだ。今回は、河合薫著『残念な職場』を参考に、職場の空気を変える「上司と部下の関係性」改善法を探ってみたい。

上司は「正解を教える人」ではない

-「正解探し」が職場を冷たくする

多くの上司は「部下を指導しなければ」「ミスを正さねば」と思うあまり、
答えを一方的に提示してしまう。

しかし、
現代の仕事において“正解”はひとつではない。

上司の「これはダメ」「こうすべき」が強すぎると、
部下は考えることをやめ、
ただの指示待ち人間になってしまう。

これは、
かつて“正解のある社会”だった時代の名残なのかもしれない。

本来、
上司の役割は、
「指示する人」から「問いを投げかける人」へと変化している。

「君はどう思う?」「どうすればもっと良くなるかな?」そんな一言が、
部下の自律性を育て、
信頼関係の土壌を耕していく。

「雑談」は最強のマネジメントツール

-気まずさの中に、雑談の余地あり

「仕事中に雑談なんて…」と思っていませんか? だが、
河合氏も指摘するように、
日本の職場では雑談の軽視が根深い問題だ。

特に上司と部下の間に「業務」しかないと、
信頼は築けない。

指示や評価だけの関係性は、
いわば“取引”のようなものであり、
温もりがない。

雑談は、
相手の「人となり」を知るチャンス。

たとえば、
「最近なにか美味しいもの食べた?」という他愛ない一言が、
部下の緊張をほぐし、
上司への警戒をゆるめる。

「この人は、ちゃんと自分に関心を持ってくれている」と、
感じさせることこそが、
上司としての信頼を得る近道なのだ。

言葉より「姿勢」が信頼を生む

-聞く姿勢は、言葉以上に語っている

「何でも話していいよ」と言っても、
実際に部下が話し出すとは限らない。

なぜなら、
「話してもムダ」「聞いてくれない」と感じさせる空気があれば、
言葉だけの“歓迎ムード”はすぐに見透かされてしまう。

上司が本当にすべきことは、
「話を聞く姿勢」を持つこと。

スマホやパソコンの手を止めて、
目線を合わせて、相手の言葉を遮らずに耳を傾ける。

そんな“身体の姿勢”が、
部下に「自分は大切にされている」と感じさせる。

上司の態度は、
言葉以上に雄弁なのだ。

また、たとえ答えが出せなくても、
「その気持ちはわかるよ」と共感を返すだけで、
部下の心は軽くなる。

答えを用意するより、
理解を示すことの方がよほど難しく、
そして大切なマネジメントスキルだ。

今回のまとめ

-上司と部下もまた、ひとりの人間同士

仕事の上下関係に縛られすぎると、
私たちは相手を“役割”で見てしまう。

「部下のくせに生意気だ」
「上司だから偉そうにしてる」

そんな思考がはびこると、
信頼関係はあっという間に崩れる。

しかし、上司と部下も、
突き詰めればただの“人と人”。

相手に敬意を払い、関心を持ち、
耳を傾けるという基本ができていれば、
関係性は自然と良くなる。

コミュニケーションのコツは、
意外とシンプル。

けれど、
それを続けるには“人間としての覚悟”が必要なのだ。

「残念な職場」を「ちょっといい職場」に変えるのは、
制度でも報酬でもない。

目の前の“あなたとわたし”の関係なのだと、
私たちはそろそろ気づいてもいいころかもしれない。

 

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いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。