こんにちは、釈和です。

人生の中で最も強いストレスを受けるときが、
家族など愛する者との死別だと伺う機会がありました。

たしかにそれは大きな悲しみであり、
悲嘆(グリーフ)を感じてしばらくは特別な精神状態に変化するのだとか。

最近は家族葬とか火葬だけの1日葬とか葬儀を簡略化する傾向が高まるなか、
遺族が体験し乗り越えなければならないこの悲嘆のプロセスが論じられていないように思えます。

ご家族を亡くされてた悲しみからなかなか立ち直れない、
場合によってはさらに悲しみが増すという悪循環になることもあるとか。

人の心は見えないだけに、
複雑な心の変化のプロセスがあること。

愛する者を失った人の心の変化を知り、
支えて見守ることができるようにとご紹介します。

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グリーフとは

大切な人、愛する人を失ったときには、
身体上・精神上さまざまな変化があらわれます。

これらをグリーフと呼びます。

死別だけでなく離婚などでの悲しみ、
親しんだ土地を離れるときペットの死別などさまざまな状況でグリーフを経験するのです。

この悲しみを乗り越えていく
つまりグリーフから立ち直るプロセスグリーフワークと言います。

 

グリーフとは

死別などで残された遺族は大きな悲しみを感じて、
ときに長期に渡って特別な精神状態の変化を経ていきます。

亡くなった愛する人を思い慕う気持ちから起こる感情に心が動かされ、
喪失に関するさまざまな思いに心が占領されていく自分に気付く。

 

また、この状態からなんとか抜け出して元に戻りたい
立ち直りたいと努力をも試みます。

この大きな心の動きに揺れ動きで、
とても不安定な状態になってしまう。

同時に身体的にも変化が生じていきます。

 

これらを総じてグリーフと言うわけです。

 

心の変化のプロセス

グリーフは心の受けた怪我の大小にもより個々の違いはあるにせよ、
そのプロセスには一般的にパターンがあると言われています。

そのパターンとは、

ショック期⇒喪失期⇒閉じこもり期⇒再生期

 

しかも、このプロセスは誰しもが経験する悲しみの心の変化なのです。

 

(変化の内容)

1.ショック期
愛する人の死を前に現実感を失い、
ショックで正常な判断ができずパニック状態になることもある。

2.喪失期
死を現実に受け止められず、
号泣や怒りや自責感などが次々と繰り返し表れる。

故人がまだ生きているように思えたり、
ショックのあまり医者など誰かに死の原因を押し付け敵意を向けることもあります。

3.閉じこもり期
死を受け止めることができる段階ですが、
生活感や価値観を失って無気力感やうつ状態に陥るなど。

故人に対して生前にしてやれなかったこととか、
自分が死の原因を作ったのではないか自責感に襲われることも特徴。

4.再生期
故人の死を乗り越えて新たな自分を築いていく時期で、
ようやく積極的に他人ともかかわれるようになります。

 

この変化はけして異常ではなく、
悲嘆の反応としては正常な心の変化であることを知る必要があります。

 

このパターンの期間について専門家は、

  • 第1段階から第2段階は1~2週間が一般的。
  • 全体の期間は配偶者の死別の場合1~2年。
  • 子供との死別の場合は2~5年ほどだと言われているそうです。

思った以上に長い期間が必要であること、
少し驚かされます。

 

身体的な変化も

こうして心の状態が変化となりますと、
当然その反応が様々な形であらわれてきます。

不安や怒りに孤独感といった心理的症状はもちろん、
食欲
が亡くなったり、動悸息切れアルコール依存症など身体的症状なども。

また、ときおり号泣してしまうという行動的変化や、
集中力の欠如に思考・判断力の低下など認知的反応もあるんだそうです。

 

(グリーフの反応例)

心(精神)的な反応
怒り、感情の麻痺、孤独、寂しさ、やるせなさ、罪悪感、自責感、無気力など

身体的な反応
睡眠障害、食欲障害、体力の低下、疲労感、頭痛、肩こり、めまい、動悸、胃腸不良、便秘、下痢、血圧の上昇、白髪の急増、自律神経失調症、体重減少、免疫機能の低下、疲労感など

日常生活や行動の変化

ぼんやりする、涙があふれる、うつによる引きこもり、落ち着きがなくなる、より仕事をしようとする、故人の使用物ゆかりのものが時が経つにつれいとおしむようになるなど

以上のような症状は、混在して、それも時をかまわずして起こる。さらに困ったことに、きっかけさえあれば何年か後に再発することもあるのです。

 

おなじ家族の中でも受け止め方に差があるだけに、
これらが原因でお互い理解できずにさまざまな問題が起こることもあるんだとか。

心の問題だけにお互い相手を思いやることが必要で、
自分の受け止め方で決めつけないことが大切のようです。

これらが次のグリーフケアにつながっていきます。

 

グリーフケアとは

日本グリーフケア協会」ではグリーフケアについての定義を定めています。

「喪失と立ち直りという二つの間で揺れ動き、
不安定な状態となった人にさりげなく寄り添い援助すること」

 

愛する大切な人を亡くしてから立ち直るまでには、
悲嘆のプロセスを通して時間もかかる大変な時期です。

そのような時期だからこそその行程にくじけないよう、
継続してサポートしていことが求められる。

それが、グリーフケアといえるのです。

 

ケアの方法(故人を語る)

亡くなった人のことを今さらあれこれと話すことは、
かえって悲しみが増してしまうのではと考えてしまいます。

ところが悲しみという感情は外に出すことで、
少しずつ乗り越えていくことができるとされています。

 

つまり故人との思い出を語ったり
故人宛の手紙や文章を書いてみる。

故人の遺品を整理してみたり。

自分の心に正直に向き合い悲しみを外へ出すという意味で、
それらはとても有効な方法となります。

 

ケアの方法(悲しみを吐き出す)

グリーフでおこる心の変化の中、
2.喪失期から3.閉じこもり期に入るころ。

死を受け入れるかわりに、
生前にもっとああしておけば・・・」と後悔をしたり。

なんで突然いなくなっちゃたの・・・」と怒りを覚えたり。

 

悲しみ意外の感情が複雑に入り乱れる。

こうした思いや感情を心に秘めたままにしていると、
無気力感やうつ状態へ陥ることもあるというのです。

この気持ちを周りの人に言っていいものかと悩みだしたり、
戸惑いを感じてしまう人も少なくないとか。

 

心に閉じ込めてしまうことなく外へ吐き出すことも、
グリーフケアとしてはとっても有効。

その話を否定することなく受け止めてあげる、
周りの人のケアに対する正しい考え方も必要となります。

 

地域や病院などで開かれる家族や遺族の会などへ参加して、
同じ境遇でお互いの気持ちがわかるからこそ自分の思いを素直吐き出すこともできる。

これらが悲しみを乗り越える第一歩となるというわけであります。

 

ケアの方法(儀式を行う)

故人とお別れをするお通夜とか葬儀といった儀式は、
それ自体がグリーフケアともいえるのです。

遺品整理もグリーフケアのひとつとありましたが、
こうした儀式を通して愛する人の死を現実として受け止めることができるのですね。

 

この時も感情を押し殺すことなく、
素直に自分の気持ちや感情を外に出すことも必要のようです。

周囲を気にして感情を殺してしまう必要はないのです。

ここにもこのことを理解しているうえで、
周りの人がサポートしてあげられるといいようです。

 

ケアの方法(遺骨を納める)

葬儀の後、故人が離れた場所にいってしまうような気がして、
なかなかそばに置いて離さないという方もいらっしゃいます。

しかし、法要を済ませた後で納骨することは、
これも儀式のひとつ

故人への思いに一区切りつけるきっかけになります。

 

もちろんお墓だけでなく自宅の仏壇の前で手を合わすこと、
お彼岸お盆などで故人への思いを寄せることもグリーフケアへつながります。

気持ちや心は故人と離れることなく、
ずっと気持ちの支えになるはずですね。

 

ケアの方法(気をつけること)

日本人は悲しみを見せないように我慢したり、
わざと頑張ってみたりとムリをしてしまうようであります。

逆に周りの者として悲しむ人とどう接したらいいのか、
どう声かけたらいいのかと正直悩んでしまいます。

 

かといってグリーフやグリーフケアを知ると、
よけいにも介入しすぎてしまってかえって傷つけてしまうなんてこともあるようです。

このへんは注意したいものです。

 

とはいえ毎日部屋に閉じこもって泣き続けていたり
食事もろくにとっていないとなると身近な人こそ心配でたまりません。

泣いても帰ってこないんだよ」「体を悪くするから少しでもたべよう」など、
あたり前の気遣いとして声をかけてしまいます。

ついつい不用意ななぐさめ勇気付けを行うこと、
安易に「お気持ちはよく分かります」などと理解を示すことも逆効果になることもあるという。

 

「いい加減に泣くのをやめなさい」とか、
「いつまでも嘆いてもしょうがない」と叱責なんてもってのほか

 

泣きたいときには泣いてもらい、
落ち込んでいるときには落ち込む様子を見守ること。

本人が感情に逆らわずにいられるようサポートしてあげることが大切なのであります。

もちろん様子がひどく長引くときには、
専門的なグリーフケアを受けることも必要のようです。





 

私の感想

最近、葬儀は家族だけでとか、
場合によっては葬儀を行わないなんて話も聞く機会が増えました。

お墓ももうけず散骨してよしとする風潮もあるようです。

 

まるで死別に深く触れずに後を残さないのがよしとしているかのようにも思えます。

グリーフケアには儀式が必要とありました。

たしかに時間や経過を体験しないと、
死別がまぼろしでまだどこかで生きているんじゃないかと受け入れずのままになってしまう。

儀式の簡素化、簡略化のあとにはそんな悲しい現実があるかのようにも思えてしまいます。

 

死別のショックから再生期に至るまでは時間が必要、
心の怪我の回復には時間が必要だということを知るとむやみに慌てないという余裕が生まれます。

その余裕が悲しみに暮れる人をそっと見守ることができるような気がします。

 

最近、交通事故から歩行者であった小さな命が奪われてしまったという、
なんとも痛ましい事件事故がありました。

その当事者の方々の心境を考えますと、
軽々しくグリーフだのグリーフケアなどと言えません。

長く苦しい時間が待っていると考えますと、
よけいにも複雑な思いにかられてしまいます。

 

かといって亡くなられた小さな命も、
残されたご家族関係者の皆さまのお気持ちも少しでも和らぐときが訪れること。

こころよりお祈り申し上げる次第であります。





 

今回のまとめ

グリーフやグリーフケアなる心の叫びとその支援について、
今回はとりあげ学んでみました。

 

悲嘆のプロセス誰しもが経験するものであり、
時間がかかりときにさまざまな反応があらわれること。

それは正常な心の動きでありパターンがあること。

そして、解決を急ぐではなくその事実を受け止め時間をかけて寄り添うことでありました。

 

自分が当事者とならば死別でおかしくなっちゃたのかと心配になったり、
周りの人は周りの人で悲しみでつぶれてしまうんじゃないかと心配になったり。

心に閉じ込めてしまうのではなく、
感情を正直に外に吐き出すこと。

周りもその様子をそのまま受け止めてあげるということでした。

 

またくらしの中で実際に考えてみると、
あぁ葬儀や供養といった儀式やしきたりはいろいろな意味があること。

時間をかけて愛する者の死を受け止め、
傷んだ心を供養することでやがてその心の痛手から回復する。

儀式やしきたりはそれらを意識しなくとも、
自然に心の支援になっているという事実。

 

誰しも経験する愛する者との死別に対して人の心の変化、
グリーフワークやケアについて少し理解しておくことは必要のようですね。

いかがでしたでしょうか?

 

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