今回のテーマは、インド式「グルノート」。グルノートとは、インドの奥地で生まれた自己対話術の一形態です。この術は、グル(師)からの教えを体現し、自己成長や洞察力の向上を促すために用いられます。グルノートを使うことで、自分と向き合う力、自己対話力が高まり、内面の幸せと外側の成功を手に入れることができると。そこで、具体的にどうやってグルノートを書くのか、その効果は、ご紹介します。

グルから教わった苦しみを手放すヒント

インドのグルの教えは、あまりにもシンプル。

人生がうまくいかない人は動き続けているから

突然ですが、

 

皆さんは、1日の中で5分でも意識的に立ち止まり、
自分とつながる時間を持てていますか!?

 

インドのグルが教えている大切なことの一つがここにあります。

 

それは、

  • 立ち止まること

 

ではなぜ、
立ち止まることが大切だとグルは教えているのでしょうか!?

 

それは、

  • 新しいものが生まれ出るのは立ち止まった時だけだからです

 

現代人の多くは休むことなく動き続けてい ます。

 

立ち止まり軌道修正をしなければ、
苦しみの方にどんどん向かってしまう。

 

情報や行動を止める必要があるのです。

 

現代社会だからこそ、”沈黙”の時間を作ることが大事なのです。

立ち止まる方法

立ち止まると言っても決して難しいことではありません、
1日のどこかでただ座り目を閉じて本当に何もしない時間を作ってみるだけ。

全てを投げ打って悟りを開くことはできなくても、
1日5分何もしない時間を意識的に作るようにしてみるだけでいいのです。

 

立ち止まるそれだけでこんなに効果が出るのかと思うのですが、
経験した人の多くはその効果にとても驚くとあります。

 

この立ち止まる時間に頭を整理するために、
思っていることをノートに書き始めてみる。

 

グルノートの始まりです。

カルマの3つの源(みなもと)

インドのグルは、「カルマ」について教えています。

 

カルマとはサンスクリット語で、
行為または 行為の結果として蓄積される宿命のこと。

もっとわかりやすく言うと、
良い 行いにせよ悪い行いにせよいずれ自分に帰ってくるということです。

 

インドのグルは、カルマの源になるものは3つあると言われます。

 

それが、

  1. 思考
  2. 言葉
  3. 行為

 

人はこれらを通じて人生にたくさんの種をまき、
その結果を受け取っているだけなのです。

 

3つのカルマが原因で、良いカルマも悪いカルマも生じるのです。

人生を破壊する5つの苦しみ

良いカルマ、悪いカルマが生じるなら、
悪いカルマは避けたいもの。

 

では、悪いカルマを解消するにはどうすればいいの でしょうか!?

 

グルの答えは、

  • 心を開いて愛に目覚めていく必要がある

 

心を開いて愛に目覚める、
一体どういうことでしょう。

 

そもそも苦しんで いる状態はなぜ生まれるのでしょうか!?

 

その原因は5つ。

  1. 怒り
  2. 悲しみ
  3. 恐れ
  4. 傲慢
  5. 残虐性

 

この5つが心を支配しているから。

 

これらを見つめ苦しんでいる状態をなくしていくことで、
私たちは愛 目覚めた美しい状態で人生を生きることができると教えています。

 

そしてグルは苦しみの消え方は2種類あると言います。

 

苦しみが消える2種類、

  1. ただ苦しみに気付くだけで消えていくもの
  2. 目を閉じ呼吸に意識を向けながら内側を観察し苦しみの原因を見極めること

 

実は、苦しみというのは立ち止まり、その本質を見るだけで消えていくというのです。

インド式グルノートの秘密

インド式グルノートの書き方をご紹介します。

グルノートの書き方

グルノートで用意するものはノートとペンだけ。

 

まずはページの縦横それぞれの中心から線を引き、
ページを4分割します。

 

4つの スペースにそれぞれ名前を付けます。

  1. 右上の スペースは「チッタ」:自分の内側の苦しみの感情を書き出す
  2. 右下のスペース は 「ディバイン」: 理想を書き出す
  3. 左上の スペースは「ディクシャ」: 理想が叶った時の感情を書き出す
  4. 左下のスペースは「スワダルマ」:感情を味わいながらできる行動を書き出す

 

例えば、

 

人間関係の悩みを抱えて いるなら、
右上の「チッタ」のところにいつも人の顔色を気にしてしまって苦しいなど、
今、自分にとってネガティブなことなっていることを思うままに書き出します

 

次に、右下の「ディバイン」のところに、
悩みや苦しみがなくなった理想を書き出します。

この場合は自分らしく伸び伸びと振る舞えるようになった、
相手の言うことが気にならなくなったなどです。

 

では、そんな自分はどんな感情になるでしょうか!?

 

左上の「ディクチャ」のところ に、
「楽しい」「やったー」など自分がどう感じるかを書き出してみます。

 

最後に左下の「スワダルマ」に、
理想を叶えるための行動やできることを書き出します。

 

自分で自分を認め、ありのままの自分をさらけ出すことがノートを書く心構えになります。

書く時のポイントは5つ

グルノートの書き方を理解したところで、
書く時のポイントを5つご紹介します。

 

(書く時の5つのポイント)

  1. 書くことのテーマを一つに 絞る
  2.  意図して時間を決めて書く
  3. 気が散らないプライベートな空間で書く
  4. 感じたことをそのまま書く
  5.  誤字脱字を気にしない

 

人間関係なら人間関係、仕事なら仕事、
健康なら健康などテーマを一つに決めます。

ダラダラ 取り組むのではなく時間を 決めて実践する方が効果的です。

 

瞑想と同じ気が散る要因があるとなかなか集中できないので、
気をそらす要因 のない空間を確保しましょう。

かっこつけたり 考え込みすぎたりせずに手を動かすことを優先、
誰に見せるもの でもないので綺麗に書こうなどと思わずどんどん書くことが大切です。

 

ちなみに何を書くかは重要ではなく、
自分とつながる習慣というのが大事な ので素直に感じたことを書き出しましょう。

 

これを習慣にすることで自分とつながるという意識が育っていくのです。

人は2種類の状態しかない

人には2種類の状態しかない。

 

グルの教えは、
私たちは一瞬 一瞬をどちらかの状態で生きていますと語ります。

 

2種類とは、

  1. 怒りや恐れ不安などの苦しみで生きている状態
  2. 愛や感謝、喜びに満ちた美しい状態

 

皆さんが幸せと思うか不幸と感じるかは、
自分がこのどちらの状態で多くの時間を過ごしているかによって変わってくるのです。

 

しかし今 、苦しみの状態で生きている人も自分は不幸だと思っている人も、
立ち止まりつながりを取り戻す。

苦しみの原因やスワダルマすなわち魂の役割に気づくことができる。

 

これを日々軌道修正を繰り返すことで、愛に目覚めた幸せな人生を送ることができるのです。

グルノートの効果

グルノートは、「書く瞑想」とも言えます 。

 

瞑想は内側の状態を観察することですが、
書くことも内側の状態を見つめることができます 。

 

立ち止まり内側を観察し雑念から解放されるそのような意味で、
グルノートを書くことは内なる自分とつながれる行為な のです。

 

グルノートを書く効果は以下のようなものがあります。

 

書く効果、

  •  自己対話力が高まり自分や他者への理解度が深まる
  •  恐れや不安から解放され心が平穏や導きを得られる
  •  内面的な幸せや外側的な成功が同時に手に入る
  •  自分自身が人生のグル(指導者)になれる

 

これらの効果は実証済みなのです。

今回のまとめ

というわけで、今回は以上です。

 

今回はインド式「グルノート」のご紹介です。

グルノートはインド奥地で出会ったグルから授かった教えを体現する自己対話術です。

ページを四分割してチッタ・ディバイン・ディクシャ・スワダルマという四つのスペースに、
それぞれ苦しみ・理想・感情・行動を書くだけです。

 

わずか1日5分ほどの時間で人生が変わる可能性があります。

 

それは書く”瞑想”でもあり、内面的な幸せや外側的な成功が手に入ります。

 

ぜひ皆さんも試してみてくださいね。

 

参考文献:
インド式「グルノート」の秘密 (佐野直樹著)

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

少しでもヒントになればうれしく思います。